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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファナック、Jディスプレ、トヨタ

ファナック <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファナック <6954>  16,500円  +160 円 (+1.0%)  本日終値
 ファナック<6954>は前日比プラス圏で推移。全体相場は世界景気の減速懸念を背景に総見送り状態となっているが、その震源地ともいえる中国経済の影響を受けやすい同銘柄が頑強な値動きをみせていることは、逆に特筆される現象。中国人民銀行が市中銀行向け貸出金利を引き下げたことで、中国政策当局の景気下支え政策に対する期待が底流している。ただ、流入資金は空売り筋の買い戻しが主流とみられ、反発力は弱い。

■ジャパンディスプレイ <6740>  72円  -7 円 (-8.9%)  本日終値
 ジャパンディスプレイ<6740>は続落。岩井コスモ証券は20日、同社の目標株価を200円から170円に引き下げた。投資判断は「A」継続した。19年1~3月期について新型iPhone減産の影響を受けるものの、11月の会社側が発表したガイダンスから大きく乖離しない水準に着地すると見ている。なお、最大顧客向けノッチ付4辺狭額縁液晶の生産は順調であり、10~12月期は黒字転換できそうな点を評価している。大手顧客の液晶回帰は同社にとって大きなプラスとしており、期初計画通り業績が推移すれば再評価の余地はあると指摘している。今期営業利益率予想は従来の2~3%から1~2%へ引き下げたものの、通期は黒字転換との見方を継続し、19年3月通期営業利益は142億2000万円(前期は617億4900万円の赤字)を見込んでいる。

■日本エスコン <8892>  647円  -24 円 (-3.6%)  本日終値
 日本エスコン<8892>は続落。日証金が20日付で、日本エスコン株を貸株利用など貸借取引で注意喚起銘柄に指定すると発表した。貸借取引の規制強化に伴って、売買の自由度が制限されるとの見方から売りが優勢となったようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  6,416円  -213 円 (-3.2%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>は4日続落。6400円台まで水準を下げ、10月25日につけた年初来安値6396円が視界に入ってきた。米国との貿易摩擦懸念はマイナス材料ながら、トランプ政権は交渉中は関税引き上げはないとの意思を示しており、株価は11月下旬から12月初旬にかけて戻り足をみせていた。しかし、ここにきて米国も含め世界景気の減速懸念が高まりをみせており、自動車販売の鈍化に対する思惑が買い手控えムードにつながっている。足もとは、外国為替市場で1ドル=110円台に入るなど円高基調が強まっていることで輸出採算悪化に対する警戒感も売りを誘っている。

■日本郵船 <9101>  1,708円  -47 円 (-2.7%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み安。世界景気減速の懸念が高まるなか、物流需要が停滞するとの思惑に加え、足もとの円高基調も運賃をドル建てで決済する海運セクターにとってはネガティブ材料。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日20日時点で3日続落、60ポイント安の1318まで水準を切り下げており、同指数との株価連動性の高い海運セクターには逆風となっている。

■東海理化電機製作所 <6995>  1,765円  -43 円 (-2.4%)  本日終値
 東海理化<6995>が続落。全般相場の下落に加えて、SMBC日興証券が投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を2500円から2300円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。第2四半期及び下期に発生する製品無償回収費用(20億円)を織り込んだほか、労務費・研究開発費など固定費負担増を考慮し、19年3月期の営業利益予想を350億円から320億円に減額。20年3月期も固定費負担増は継続するため、同370億円から340億円へ下方修正したが、トヨタ増産による限界利益増分、製品無償回収費用一巡などから営業増益を予想している。なお、同証券による為替前提は1ドル=110円ユーロ=130円で、1円変動による営業利益段階の感応度はそれぞれ5億円と5000万円としている。

■日経レバ <1570>  16,130円  -320 円 (-2.0%)  本日終値
 NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は4日続落。一時600円安に売り込まれ1万6000円台を割り込む場面があった。NF日経レバが1万6000円台を割り込んだのは今年になって初めて。全体相場はリスクオフの流れが加速、大型、中小型を問わず一方通行に売り叩かれている状況で日経平均は2万円大台攻防の様相を呈している。日経平均にリンクしたETFでボラティリティは2倍の値動きを想定した設定となっている同銘柄も、目先下値を大きく探る展開で売買代金も大きく膨らみ、全銘柄中で断トツとなっている。

■JXTG <5020>  568.3円  -8.8 円 (-1.5%)  本日終値
 JXTGホールディングス<5020>が6日続落で年初来安値更新、昭和シェル石油<5002>も3日続落と売りに押されている。前日のWTI原油先物価格は2ドル29セント安と再び急落し1バレル=45ドル台まで水準を切り下げた。これは2017年7月以来、1年5カ月ぶりの低水準で、これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売り込まれ、全体指数押し下げに大きく影響した。この流れが東京市場にも波及しているが、両銘柄とも連日の下落で値ごろ感も生じており、下げ渋る気配をみせている。

■大塚家具 <8186>  343円  +80 円 (+30.4%) ストップ高   本日終値
 大塚家具<8186>は急反騰。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「中国家具販売大手の居然之家(北京市)と業務提携する方針を固めた」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、居然之家は「居然之家」(イージーホーム)のブランド名でも知られており、資本提携も視野に入れるという。大塚家具は経営立て直しのために提携する企業を国内外で探していたが、居然之家との提携による業績回復が期待されているようだ。

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