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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):鳥居薬、大日本住友、UUUM

鳥居薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
■鳥居薬品 <4551>  2,630円  +326 円 (+14.2%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 鳥居薬品 <4551> が急反発。29日大引け後、日本たばこ産業 <2914> と協議を進めてきた抗HIV薬6品の国内における独占的販売権に関するライセンス契約について、契約終了で合意に至ったと発表しており、材料出尽くし感から買いが先行したようだ。今回の契約終了はJTと米製薬大手ギリアド・サイエンシズの契約解消に伴うもの。同社は契約終了に伴い、JTから独占的販売権の返還の対価として421億円の支払いを受ける。今期業績への影響は軽微だが、来期については譲渡益406億円を計上する予定だ。一方、当該医薬品の今期売上高は215億円と全体の約35%を占めることから、来期の売上高は大幅に減少する見通しとなった。

■大日本住友製薬 <4506>  3,700円  +260 円 (+7.6%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 大日本住友製薬<4506>が大幅高で3連騰。株式市場では新興市場中心にバイオ関連株が買われているが、その人気の中軸を担っているのが脳神経系の再生細胞薬「SB623」の開発を手掛けるサンバイオ<4592>だ。大日住薬はこのサンバイオの大株主であり、サンバイオとは協業体制でSB623の開発を進捗させている。再生医療はiPS細胞などを中心に次世代医療の切り札として注目を集めており、同分野で先駆して研究を進める大日住薬はファンド筋など機関投資家の資金も改めて呼び込んでいる。株価は11月に入り既に上げ足を強めていたが、直近では同社の抗精神病薬「ラツーダ」を巡る後発品メーカーとの特許侵害訴訟で16社と和解したことを27日に発表しており、これが買い人気を加速させる背景となった。

■リニカル <2183>  1,616円  +88 円 (+5.8%)  本日終値
 29日、リニカル <2183> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.35%にあたる8万株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月3日から19年1月31日まで。

■理研ビタミン <4526>  3,870円  +195 円 (+5.3%)  本日終値
 理研ビタミン<4526>が高い。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2021年3月期をメドに、連結営業利益を今期予想比5割増の80億円程度に引き上げる計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、海外での日本食人気や、中国や東南アジアで日本のパンのような触感を求める消費が増えていることを背景に、改良剤をアジアで伸ばす方針だという。また、国内でも改良剤や家庭用食品を拡販するとしている。

■メイコー <6787>  2,032円  +89 円 (+4.6%)  本日終値
 プリント配線板製造で国内大手のメイコー<6787>は反発し後場に入って一段高。同社は9日、19年3月期通期連結業績予想について、売上高を1180億円から1200億円(前期比10.6%増)へ、経常利益を68億円から90億円(同87.7%増)へ、純利益を60億円から73億円(同66.9%増)へそれぞれ上方修正した。第2四半期累計期間に車載向け、スマートフォン向け、その他の基板がそれぞれ好調に推移し、業績を計画よりも押し上げたことが上方修正につながった。株価は、10月17日に年初来高値の3560円をつけて以降、下落トレンドを強いられていたが、今月21日の安値1718円を底に、反発の兆しを鮮明にしている。PERは7倍台と割安水準にある。

■FFRI <3692>  4,130円  +180 円 (+4.6%)  本日終値
 FFRI<3692>の戻り足が急だ。株価はきょうで3日続伸。前日に長い上ヒゲをつけたものの上値指向は強く、今の物色テーマに乗る銘柄としての強みを反映している。政府は12月に防衛大綱を改定するが、そこで焦点となっているのが「サイバー攻撃能力」。防衛大綱に関する会合でサイバー能力強化の必要性が強調されるなか、米国との連携強化や高度な技術を持つ外部人材の活用なども検討課題として浮上している。サイバー攻撃への対応はシステム面だけでなく人材の育成こそが重要となる。そうしたなか、同社はNTTコミュニケーションズと高度セキュリティー人材を育成する新会社を設立、サイバーセキュリティー関連の新たな中核銘柄として存在感を高めつつある。

■UUUM <3990>  3,830円  +165 円 (+4.5%)  本日終値
 UUUM<3990>が3日続伸。29日に、著作物の取り扱いに関して、包括的許諾を継続することで任天堂<7974>と合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、「ゲーム実況」動画などを提供しているが、17年5月以降、マルチチャンネルネットワーク(MCN)として初めて任天堂の著作物の取り扱いに関する包括的許諾を受けており、今後も継続して法人としての許諾を受けることになったとしている。なお、任天堂の著作物に関する包括的許諾を受けているMCNは、グローバルでUUUMだけという。

■スター精密 <7718>  1,692円  +69 円 (+4.3%)  本日終値
 29日、スター精密 <7718> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.38%にあたる50万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月30日から12月20日まで。また、今回取得した自社株を全て消却する。消却予定日は12月28日。

■コーテクHD <3635>  1,884円  +64 円 (+3.5%)  本日終値
 コーエーテクモホールディングス<3635>が大幅4日続伸。傘下のコーエーテクモゲームスがこの日、LINE<3938>グループのLINE Gamesと、オープンワールド MMORPG「大航海時代 Origin」の共同事業開発契約を締結したと報じられており、これを好材料視した買いが入った。「大航海時代」シリーズは、1990年に第1作目が発売された人気シリーズ。「大航海時代 Origin」は、シリーズの発売30周年を記念するタイトルとして、2020年にワールドワイドで配信する予定という。

■寿スピリッツ <2222>  4,850円  +145 円 (+3.1%)  本日終値
 寿スピリッツ<2222>は7連騰。同社は北海道の「ルタオ」ブランドなどをはじめ地域ブランド菓子を展開する菓子製造販売会社で、訪日客増加を背景としたインバウンド恩恵や首都圏での展開強化により業績は大幅増収増益路線を走っている。直近はグループ会社の洋菓子フランセが12月2日放送予定のテレビ東京「メルクリウスの扉」で放映される予定にあり、これも株価の刺激材料となったもよう。

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