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【経済】NYの視点:イタリアの財政規律問題


報道によると、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のセンテノ議長は20日、「イタリアは財政健全化を断念しなくても、経済成長を加速できる」との見方を示した。センテノ議長は欧州議会の経済委員会で「複雑な社会問題に対するイタリアの懸念を理解するが、財政健全化の軌道をリスクにさらさなくても達成できる」と述べた。センテノ議長はイタリアが財政規律ルールを順守することがユーロ圏全体の利益になると指摘している。

イタリアの財政問題については、プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事が先週13日に行われた講演で、イタリアの財政問題が他の高債務国に波及することを阻止するため、ユーロ圏の政策当局者が救済基金(欧州安定メカニズム(ESM))の活用について言及している。市場関係者の間では「イタリア政府が最終的に妥協することで今回の問題はひとまず解決される」との見方が多いようだが、楽観視できない状況にあることは疑いない。当面のユーロの方向性に大きな影響を与える可能性が高いことから、市場関係者は事態の進展を注意深く観察することになりそうだ。

《CS》

 提供:フィスコ

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