【特集】「新高値ブレイクの成長株投資法」、話題の書を筆者が語る
成長株投資の旗手である2人がタッグを組んだ「新高値ブレイクの成長株投資法」(ふりーパパ、DUKE。著、パンローリング)が出版され、投資家の間で話題を呼んでいる。
「株探」では以前、本書の著者の1人であるDUKE。(デューク。)氏による初の著書「1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術」を書評で紹介し、多くの反響をいただいた。本書の登場を心待ちにしていた「株探」ユーザーもいらっしゃることだろう。
そのDUKE。氏に、ふりーパパ氏との注目の共著である本書について読みどころを語っていただいた。
●テンバーガーと出会うために為すべきこと
本書は、2部構成に分かれています。
【第1部 DUKE。編】 過去の大化け株分析
【第2部 ふりーパパ編】成長株の発掘法と売買法
2人の基本的な投資のスタイルは、ウィリアム・オニール氏の提唱する「オニール式成長株投資法」を踏襲しています。売買法などについては、それぞれが独自のスタイルを採用していますが、そのベースは「新高値」から投資対象銘柄を発掘して、大きく値上がりしていく成長株に投資をして、資産を効率的に大きく増やす手法です。
第1部では、アベノミクス相場の期間に焦点を当て、「この大相場でどのような銘柄が大きく上昇したのか」を、その背景を含めて、「業種」「時間効率」「上昇率」「時価総額」という4つのキーワードで解説しました。どういう業種の、どういう要素を含む銘柄が大化けしやすいかを紹介し、投資戦略を提案しています。
また、大化け株の事例集も多く記載しました。「過去の事例を知ることは将来の銘柄選びの役に立つ」という観点から、「新商品」「新技術」「ブロックチェーン・仮想通貨」「サイバーセキュリティ」「秋元銘柄」「ゲーム」「人手不足関連」「M&A・事業承継」という8つのテーマに絞って紹介しています。著者の実際の売買事例や失敗談等も盛り込み、楽しく読みやすい構成になっています。
加えてアベノミクス相場のテンバガー(10倍株)銘柄237社を詳細データ付きでまとめました。直近の急騰株の事例を振り返るとともに、10倍株一覧表の中から、自分の好きな業界や会社を選び、自ら考察することで、新しい投資アイデアはもちろん、成長株投資の改善のヒントを得ることができると思います。
●ビッグチェンジを捉えるシグナルとは?
第2部では、「新高値」に注目した成長株投資法を紹介しています。
銘柄選択を行うはじめの一歩として、「新高値」を重要視しています。
これは新高値を使うと、極めて重要な「投資の時間効率」が格段に向上するからです。ファンダメンタル分析だけで石の上にも3年的な(あなたが良い会社と思って買っても株価は全然上がらず時間だけが過ぎる)“我慢の投資”から解放されるアプローチです。それまでの抵抗帯を抜けた新高値銘柄群からは、上値が軽く、スピード出世する銘柄を見つけやすいのです。
新高値をつけた銘柄には、会社のファンダメンタルズに大きな変化が起きている可能性があります。最近出した新商品が大ヒットしていたり、新しい業態を開発して売上が急増していたりとさまざまです。つまり、「業績を大きく変えるような何か」(ビッグチェンジ)を見つけやすいのです。
本書では、新高値をつけた銘柄の株価が、その後も大きく伸びていく可能性が高いかどうかを判断するため、簡単なファンダメンタル分析(業績の確認など)も取り入れています。ファンダメンタルズの裏付けがあり、かつ、新高値をつけた銘柄に集中投資していく手法です。
銘柄選択や売買手法を中心に、株式市場全体の動きを把握する方法や投資家の心構え的な話まで、投資力が向上する内容が盛りだくさんです。
本書は、第1部、第2部を通して、初心者、初級者の方から中上級者に至るまで、それぞれ学びや気づきが得られる内容となっています。株式投資は息の長い事業です。相場は今後10年20年と、まだまだ続きます。アベノミクスに続く大相場も今後出てくるでしょう。
本書を読み、投資力を向上させて、今後出てくる大化け株をつかめる実力を養ってください。
「新高値ブレイクの成長株投資法」著者プロフィール
●DUKE。(デューク。)
テクノファンダメンタル派の成長株投資家。米国公認会計士。慶應義塾大学を卒業後、東証1部上場企業に入社。以来、管理会計、経営計画に長く携わり、経営陣への収益分析報告の責任者を務める。2003年、本格的に株式投資を始める。手痛い大失敗を繰り返すも、ライブドアショック、リーマンショックを乗り越える。2014年、株式投資での累計利益が1億円を突破。2016年、年収億超えを達成し会社員を卒業。家庭では3児のイクメンパパ。好奇心が旺盛で、旅行、新しいこと、楽しいことが大好き。将来、宇宙旅行にも行く予定。公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン サポート会員。個人投資家に役立つ情報発信を目指して、ツイッターやブログを更新中。著書に『1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術』(東洋経済新報社)、DVDに『深掘り 新高値ブレイク投資術」(パンローリング)がある。
●ふりーパパ
テクノファンダメンタル派の成長株投資家。成長株投資の大家であるウィリアム・オニール氏を師と崇めて、30年近く日本株を対象に成長株投資を行う。慶應義塾大学卒業後、金融会社に就職、その後、外資系証券会社に転職、2004年に専業投資家として独立。2010年から「ふりーパパ投資塾」を開塾して、個人投資家を対象に成長株の投資手法を広めている。現在、ニュージーランド在住。成長株投資のほか不動産投資も手がけており、日本やニュージーランドの不動産投資で成功を収めている。現在は、ビジネスコンサルタント事業をやりながら、非公開企業への投資なども手がけている。著書に『ゼロから純資産5億円を築いた私の投資法』(ぱる出版)、『株は新高値で買いなさい! 今日から始める成長株投資』 (秀和システム)がある。
株探ニュース