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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ヴィンクス <日足> 「株探」多機能チャートより

■T&Gニーズ <4331>  2,096円 (+400円、+23.6%) ストップ高

 テイクアンドギヴ・ニーズ <4331> がストップ高。7日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を660億円から665億円(前期比3.0%増)へ、営業利益を34億円から38億円(同36.4%増)へ、純利益を12億円から14億円(同57.7%増)へ上方修正したことが好感された。前期にオープンしたホテルの新店が好調に推移していることに加えて、店舗リニューアル効果などで国内店舗の取扱組数が増加していることや、足もとの受注が堅調なことなどを考慮したという。

■ASTI <6899>  2,215円 (+400円、+22.0%) ストップ高

 ASTI <6899> [東証2]がストップ高。同社は7日取引終了後に、19年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の13億円から16億円(前期比10.9%減)に引き上げた。売上高予想も450億円から470億円(同1.4%減)に増額修正。足もとで車載電装品を中心に堅調な推移となっていることなどを主な要因としている。

■ヴィンクス <3784>  1,673円 (+300円、+21.9%) ストップ高

 ヴィンクス <3784> がストップ高。同社は7日大引け後、決算期変更のため9ヵ月決算となる18年12月期の上期(4-9月期)連結決算を発表。経常利益は前年同期比6.5%増の7.6億円に伸びて着地。通期計画の8.6億円に対する進捗率は88.7%となり、業績上振れを期待する買いが向かったようだ。大手小売グループの専門店向けにAIを活用したレコメンドサービス、同グループのスーパー向けにMD基幹システムを導入したほか、大手スーパーから次期EDIシステムや電子マネーシステムの構築案件などを受注した。原価低減に取り組んだことも増益確保につながった。同社はセルフレジ関連の一角として注目度が高く、材料に反応しやすい。第1四半期決算を発表した翌日も急騰した経緯がある。

■Jエレベータ <6544>  2,050円 (+350円、+20.6%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> が急反騰。7日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の16億円→18.5億円に15.6%上方修正。増益率が19.5%増→38.2%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。エレベーターの保守契約やリニューアル案件の受注が想定より伸びることが寄与。併せて、従来未定としていた期末一括配当は12円実施する方針としたことも支援材料となった。普通配当10円に東証1部市場変更記念配当2円を上積みする。9月に実施した1→2の株式分割を考慮すると、実質71.4%増配となる。

■ヨコオ <6800>  1,547円 (+263円、+20.5%)

 東証1部の上昇率4位。ヨコオ <6800> が続急騰。7日大引け後に発表した19年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比24.9%増の17.4億円に伸び、従来予想の14.5億円を上回って着地したことが買い材料視された。米国関税引上げや回路検査用コネクターの減収がマイナス要因となったものの、無線通信機器部門における利益率の高い製品の販売増加や円安効果で補い、営業増益を確保した。為替差益が想定を2億円上回ったことも利益を大きく押し上げた。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の22円→26円(前期は22円)に増額修正したことも支援材料となった。

■プレス工 <7246>  604円 (+79円、+15.1%)

 東証1部の上昇率6位。プレス工業 <7246> が急反騰。同社は8日午後2時に、19年3月期業績予想と配当計画の修正を発表。営業利益見通しを従来の114億円から130億円(前期比13.1%増)に引き上げたほか、年間配当を従来計画比1円増額の13円とした。売上高予想も2140億円から2210億円(同4.2%増)に上方修正。足もとで小型トラックや建設機械の輸出が好調に推移していることなどが主な要因だとしている。

■UKCHD <3156>  2,547円 (+307円、+13.7%)

 東証1部の上昇率8位。UKCホールディングス <3156> が急反騰。7日大引け後、来年4月に経営統合するバイテックホールディングス <9957> との統合効果と株主還元方針を発表しており、これを好材料視する買いが向かった。バイテックHの株価も急騰した。22年3月期に売上高1000億円、営業利益50億円の統合効果を見込む。ラインナップ・販路の拡充によるクロスセルや高付加価値ビジネスの拡大などの統合シナジーを想定する。また、統合会社の最終利益の50%以上を、配当と自己株式取得などで株主へ還元することを目標に掲げた。同時に発表した19年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比0.9%増の25.4億円となり、従来の8.7%減益予想から一転して増益で着地したことも好感されたようだ。サムスングループへのソニー半導体・電子部品の販売終了で大幅減収となったものの、低採算製品の販売比率減少や香港・シンガポールの貸倒引当金回収などで、営業利益は9.7%減にとどまった。足もとの円安進行により為替差損益が改善したことで増益を確保した。

■ユーシン <6985>  978円 (+111円、+12.8%)

 東証1部の上昇率9位。ユーシン <6985> が3連騰。7日、同社に対してミネベアミツミ <6479> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を13.6%上回る1株985円とあって、8日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付開始は19年1月下旬を予定している。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。

■東芝 <6502>  3,775円 (+425円、+12.7%)

 東芝 <6502> [東証2]が続急騰。同社は8日前場取引終了後に発行済み株式数の約40%に相当する2億6000万株、7000億円を上限とする自社株買いの実施を発表、これが株式需給を大幅に改善させるとの思惑で株価を強く刺激する格好となった。合わせて発表した18年4-9月期連結決算は売上高が1兆7779億5200万円(前年同期比5.1%減)、営業利益69億7600万円(同80.7%減)、最終損益1兆821億3600万円の黒字(前年同期497億8500万円の赤字)だった。また、19年3月期通期見通しについては、営業利益を700億円から600億円(前期比6.4%減)へ、最終利益を1兆700億円から9200億円(同14.4%増)へ下方修正している。

■ノエビアHD <4928>  5,700円 (+630円、+12.4%)

 東証1部の上昇率10位。ノエビアホールディングス <4928> が続急騰。同社は11月7日大引け後に決算を発表。18年9月期の連結経常利益は前の期比12.5%増の115億円になり、19年9月期も前期比2.8%増の119億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収、3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を150円→180円(前の期は150円)に増額し、今期も180円を継続する方針とした。

■C&Fロジ <9099>  1,446円 (+145円、+11.2%)

 C&Fロジホールディングス <9099> が急反騰。同社は11月7日大引け後に決算を発表。19年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比4.5%増の26.7億円に伸び、通期計画の42億円に対する進捗率は63.7%となり、前年同期の64.3%とほぼ同水準だったことが好感された。

■バンナムHD <7832>  4,570円 (+435円、+10.5%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が急反騰。7日大引け後に発表した19年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比28.3%増の458億円に伸び、従来の17.3%減益予想から一転して増益で着地したことが買い材料視された。ガンダムのプラモデルやフィギュアといった大人向け玩具のほか、ドラゴンボールのカード関連商品が国内外で人気化。「ラブライブ!サンシャイン!!」などのDVDやライブイベント関連の売れ行きも好調だった。通期計画の610億円に対する進捗率は75.1%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■NISSHA <7915>  2,054円 (+172円、+9.1%)

 NISSHA <7915> が急反騰。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高1408億6000万円、営業利益19億5800万円、最終利益4億5100万円となり、前期は決算期変更に伴う9ヵ月決算のため前年同期との比較はないものの、会社側発表の同一期間比で営業利益・最終利益がそれぞれ黒字転換したことが好感された。ディバイス事業で上期に低調だった製品需要が下期に入り拡大基調となったほか、メディカルテクノロジー事業で米医療機器受託生産会社買収の業績貢献が始まったことが業績を押し上げた。なお、18年12月期業績予想は、売上高2170億円(会社側による前年同一期間比12.2%増)、営業利益102億円(同2.5倍)、純利益70億円(同2.6倍)の従来見通しを据え置いている。同時に、70万株(発行済み株数の1.39%)、または10億円を上限とする自社株買いを発表しており、これも好材料視されている。取得期間は11月8日から12月20日までで、株主還元および資本効率の向上のためとしている。

■Fスターズ <3687>  1,380円 (+108円、+8.5%)

 フィックスターズ <3687> が続急伸。金融機関や半導体メーカー向けなどを中心に顧客のシステムを高速化させるソフトを開発しているが、18年9月期は半導体向けなどを中心に高水準の需要を取り込んだ。7日取引終了後に発表した18年9月期連結決算は、売上高52億7500万円(前の期比18.5%増)、本業のもうけを示す営業利益11億円(同31.8%増)と大幅な伸びを示した。さらに、19年9月期の連結業績予想についても、売上高は60億円(前期比13.7%増)と2ケタ増収を確保し、営業利益は11億7300万円(同6.6%増)と利益成長を継続する見通しで、これを評価する買いが流入した。また、同社は世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携していることで、同分野での成長期待も内包している。

■明治HD <2269>  8,360円 (+650円、+8.4%)

 明治ホールディングス <2269> が大幅に3日続伸。25日移動平均線だけでなく、中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線も約3ヵ月半ぶりに上回り、底値離脱の動きをみせている。同社は7日取引終了後に19年3月期の連結業績予想の修正を発表しており、売上高を1兆2600億円から1兆2655億円(前期比2.0%増)へ、営業利益を995億円から1010億円(同6.7%増)へ、最終利益を630億円から710億円(同15.9%増)へそれぞれ増額した。食品部門でチーズ類が好調で収益に貢献、ワクチン製造会社の連結子会社化に伴う収益押し上げ効果も反映されており、これを材料視する買いを引き寄せている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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