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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):OKI、クラリオン、東京製鉄

OKI <日足> 「株探」多機能チャートより
■シーズHD <4924>  4,500円  +700 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 23日、シーズ・ホールディングス <4924> に対してジョンソン・エンド・ジョンソンがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を55.3%上回る1株5900円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は10月29日から19年1月10日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。

■沖電気工業 <6703>  1,554円  +135 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 沖電気工業 <6703> が急伸。23日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の連結営業損益を従来予想の30億円の赤字→8億円の黒字に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことが買い材料視された。前期に実施した構造改革効果でプリンター事業の収益が改善したことが寄与。情報通信事業の売上構成が良化したことも上振れに貢献した。なお、通期の営業利益は従来予想の140億円(前期は77.2億円)を据え置いた。

■クラリオン <6796>  2,317円  +189 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 クラリオン<6796>が大幅高で7連騰、全体相場とは無縁の上昇波動を継続している。カーナビゲーションやカーオーディオの販売が振るわず、業績は19年3月期営業利益が前期比6割減益見通しと苦戦しているが、株価は9月中旬以降、一貫した上昇トレンドを計測している。株式需給面では空売りを呼び込み、東証信用残では信用倍率0.8倍と売り長、機関投資家の貸株調達による売りも入っているとみられる。クラウドと自動車の連携に関する技術開発などに期待が大きい。

■東京製鐵 <5423>  811円  +54 円 (+7.1%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 東京製鉄<5423>が5日ぶりに急反発。23日の引け後に決算発表を行い19年3月通期の利益予想の増額修正を発表したことが好感された。今期の売上高は2060億円(前期比26%増)で据え置かれたが、営業利益は120億円から130億円(同24%増)、純利益は110億円から120億円(同6%増)に増額された。中国の輸出減少で海外市況が好転したことなどが利益の押し上げ要因に働く。SMBC日興証券では23日、同社の決算に関して「増産効果があり懸念していたほど悪くない」と指摘。投資評価は「1」で目標株価は1160円としている。

■ネクステージ <3186>  932円  +48 円 (+5.4%)  本日終値
 ネクステージ<3186>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で、投資判断「バイ」、目標株価1300円を再強調したことが好材料視されたようだ。中古車小売市場における寡占化や、台粗利改善と大型総合店出店拡大により大手同業他社に比べて高い増益率を予想しており、18年11月期営業利益45億円(会社予想38億円)、19年11月期同60億円、20年11月期同77億円を予想。第2四半期(3~5月)および第3四半期(6~8月)の利益成長鈍化に対して、第4四半期からの高成長回帰を織り込む好機としている。

■日本水産 <1332>  741円  +21 円 (+2.9%)  本日終値
 日本水産<1332>、極洋<1301>、マルハニチロ<1333>など水産株が売り物をこなし上値を慕う展開。全体相場は日経平均が前日終値を挟んで乱高下した。原油市況安を背景に資源関連や石油関連が売られているほか、機械や海運株など中国景気減速懸念を背景に値を下げているものが目立つ。そのなか、海外情勢の影響を受けにくいディフェンシブストックに資金が集まりやすくなっている。水産株はPERなど株価指標面でも割安感があり相対的な買い安心感もある。

■KOA <6999>  1,633円  +46 円 (+2.9%)  本日終値
 KOA <6999> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を2850円→2900円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、主力の車載向け固定抵抗器は需給逼迫が継続すると指摘。能力増強ペースが緩慢であることに伴うトップライン停滞やコスト増加をマイナス要素として織り込む一方、20年3月期以降は価格是正がプラス寄与する可能性が高いとみている。

■ALBERT <3906>  10,690円  +300 円 (+2.9%)  本日終値
 ALBERT<3906>が切り返しに転じた。前日は全体相場波乱に巻き込まれ大幅な調整を強いられたが、きょうは売り圧力が低減するなか下値を拾う動きが観測される。ビッグデータ解析や人工知能(AI)の開発及び実装を行っており、トヨタ自動車<7203>や東京海上ホールディングス<8766>傘下の東京海上日動火災保険などとの資本・業務提携でその技術力が日の目を見る形となっている。IT系人材の構造的な不足が顕著となるなか、同社は100人を超えるデータサイエンティストを擁し、開発体制の変更に伴い稼働率も大幅に向上、18年12月期の営業損益は前期の1億6100万円の赤字から1億5000万円の黒字見通しと急改善が見込まれている。さらに19年12月期についても利益拡大が加速する見通しで、中期成長期待を背景に大口の買いを誘導している。

■エービーシー・マート <2670>  6,540円  +180 円 (+2.8%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券が23日付で、投資判断「B+」を継続しつつ、目標株価を7000円から7400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、第1四半期(3~5月)は5月の天候不順や新アプリ導入販促による粗利率低下などで微減益だったが、第2四半期(6~8月)は2ケタ営業増益で上期として過去最高となったことを評価。中期的にも訪日客の増加によるインバウンド需要の拡大や、アスレジャーと呼ばれるファッションのトレンド、政府によるスニーカー通勤の推奨などが追い風になるとしている。

■富士フイルム <4901>  5,031円  +120 円 (+2.4%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が切り返し5000円台を回復。株価は10月中旬にかけて大きく調整を入れたが、目先戻り足で25日移動平均線とのマイナスカイ離を解消している。インスタントカメラ「チェキ」が欧米でヒットしており収益に寄与、19年3月期営業利益は前期比53%増と急回復を見込んでいる。また、同社が培ってきた光学技術や最先端の画像処理技術を結集して、監視カメラ市場への新規参入を表明しており、大きな商機につながるとの見方が買いを誘導している。前日にはマシンビジョンカメラ用レンズの超高解像モデル「FUJINON CF-ZA-1S シリーズ」を2019年2月から発売予定にあることを発表、これも株価の刺激材料となった。

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