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【市況】22日の香港市場概況:ハンセン2.3%高で続伸、証券セクターに買い

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

週明け22日の香港市場は大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比591.75ポイント(2.32%)高の26153.15ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は268.49ポイント(2.63%)高の10490.67ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数の上昇率は、今年2番目の大きさとなっている。売買代金は1144億4100万香港ドルと拡大が続いた(19日の売買代金は996億1900万香港ドル)。

本土株高が追い風。当局の相場安定策に対する期待感が強まるなか、この日の上海総合指数は大幅続伸している。国務院金融安定発展委員会は20日、劉鶴・副首相の主宰で会議を開き、19日に表明した株価安定策を早期に実施する方針を確認。関係各部門が具体的な施策を発表し、実施を急ぐよう指示した。また、習近平・国家主席は20日、「民営企業の発展を支えることは共産党中央委員会の一貫した政策だ」と強調している。

ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が10.6%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.9%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)と中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)がそろって7.3%高と上げが目立った。時価総額上位の本土系銀行・保険株も買われている。

業種別では、中国の証券が急伸。海通証券(6837/HK)が14.6%高、中国銀河証券(6881/HK)が13.0%高、中信証券(6030/HK)が12.3%高、華泰証券(6886/HK)が11.8%高、国泰君安国際HD(1788/HK)が10.5%高とそろって二ケタ上昇した。

食品飲料や家電、小売など消費関連セクターも物色される。上述した中国蒙牛乳業のほか、統一企業中国HD(220/HK)が5.4%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が5.1%高、中国雨潤食品集団(1068/HK)が4.8%高、中国旺旺HD(151/HK)が3.1%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が4.9%高、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が3.4%高と値を上げた。減税拡大などが期待される。中国財政部は20日、所得税の課税控除に関する新規定の草案を発表し、住宅ローン金利や住宅家賃など、控除対象となる費用の種類を増やす方針を明らかにした。これらに先立つ10月1日からは、課税最低限(税が課せられる最低限の所得)の引き上げが先行実施されている。

他の個別株動向では、国務院系セメントメーカーの華潤水泥HD(チャイナ・リソーセイ・セメント:1313/HK)が4.5%高と続伸。1~9月期業績の利益2.3倍が手がかりになった。このほか、受注好調を好感し、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が8.0%高と続伸。9月に実施した2019年第2四半期(4~6月)出荷分の展示会で、受注額が前年同期比で10~20%台前半の伸びを示したことが好感された。20四半期連続でプラス成長を持続している。

本土市場も大幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比4.09%高の2654.88ポイントで取引を終えた。証券株が高い。銀行株や保険株、ハイテク株、医薬株、消費関連株、不動産株、軍需関連株など全セクターが値上がりした。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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