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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):シーズHD、大東建、東エレク

シーズHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■シーズHD <4924>  4,110円  -700 円 (-14.6%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率2位
 シーズ・ホールディングス <4924> がストップ安に売られ、年初来安値を更新した。11日大引け後に決算を発表。18年7月期の連結経常利益は前の期比0.8%増の88.3億円と増益を確保したが、従来計画の104億円を大幅に下回ったことが売り材料視された。訪日外国人客向けに毛穴ケア関連商品の販売が好調だったうえ、昨年11月に買収したエステサロンを運営するセドナエンタープライズなども寄与し、売上高は2ケタ増収を達成した。一方、広告費や販売促進費、減価償却・のれん償却が増加したことが利益を押し下げた。また、毛穴ケア関連商品は第4四半期に急速に巻き返したものの、春先まで容器不足で出荷調整していたことも響いたようだ。併せて発表した19年7月期の経常利益は前期比13.2%増の100億円、年間配当は同3円増の60円に増配する方針とした。

■正栄食品工業 <8079>  3,445円  -220 円 (-6.0%)  本日終値
 正栄食品工業<8079>は3日続落し年初来安値を更新。11日の取引終了後、18年10月期の連結業績予想について、営業利益を57億円から49億円(前期比9.5%減)へ、純利益を38億5000万円から35億5000万円(同3.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。国内の生乳生産の減少傾向を背景に、脱脂粉乳やバターなどの輸入乳製品の販売が増えていることで、売上高は1045億円から1065億円(同3.0%増)へ上方修正した。ただ、第3四半期累計(17年11月~18年7月)決算が2ケタ営業減益となったことや、北海道胆振東部地震の影響で今後、バターや生クリームなどの製菓用乳製品が不足し、関連する洋菓子、デザート類の秋冬需要の鈍化が見込まれることから利益は下方修正したという。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高809億7200万円(前年同期比3.0%増)、営業利益39億1700万円(同14.6%減)、純利益28億6400万円(同7.1%減)だった。

■住友林業 <1911>  1,722円  -104 円 (-5.7%)  本日終値
 住友林業<1911>が安い。11日の取引終了後、ユーロ円建転換社債 (CB)型新株予約権付社債を発行し約100億円を調達すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。同CBは 満期償還日が2023年9月の5年債。転換価格は前日終値を20.04%上回る2192円で決まった。潜在株式による希薄化率 は2.50%となる。環境関連に資金使途を限ったグリーンCBとして発行され、調達資金はニュージーランドの山林資産の取得に関わる短期借入金の返済に充てる。

■大東建託 <1878>  14,390円  -785 円 (-5.2%)  本日終値
 大東建託<1878>は大幅続落。TATERU<1435>の不祥事発覚により、賃貸住宅関連銘柄に連想売りが膨らんでおり、同社株も下落トレンドを強めている。ただ、SMBC日興証券は11日、投資評価の「2」を継続した。目標株価は1万8000円(従来1万9100円)とした。同証券では19年10月の消費増税に向けた駆け込み受注と価格改定効果で20年3月期までは増益が続くと予想。このため、同社株は株主還元利回りに支えられ、「いったん復調する可能性がある」と想定している。ただ、21年3月期以降も増益を維持できるかは不透明感が強く、増益が維持できなければ株価も中長期的な低迷期に入るリスクがある、とみている。

■リンテック <7966>  2,755円  -137 円 (-4.7%)  本日終値
 リンテック<7966>が反落し年初来安値を更新した。SMBC日興証券が11日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を3500円から3400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、主原料のパルプ価格上昇に伴う洋紙・加工材セグメントの収益力低下を見込んでおり、19年3月期営業利益予想を234億円から222億円(会社計画230億円)へ、20年3月期を同250億円から243億円へ、21年3月期を同260億円から256億円へそれぞれ下方修正している。

■シーイーシー <9692>  2,385円  -113 円 (-4.5%)  本日終値
 シーイーシー <9692> は続伸スタートで上場来高値を更新したが、その後は売りに押される展開となった。11日大引け後に発表した19年1月期上期(2-7月)の連結経常利益が前年同期比53.2%増の25.5億円に拡大して着地。製造分野・公共分野を中心にIT投資が活発化し取引が拡大したことに加え、工場設備の稼働監視システムなどのスマートファクトリー関連やセキュリティサービスの導入が進んだことが寄与。前期に発生した不採算案件の収束や生産性の向上なども大幅増益の要因となった。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の42億円→47.5億円に13.1%上方修正。増益率が10.0%増→24.4%増に拡大し、従来の16期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

■東京エレクトロン <8035>  16,535円  -560 円 (-3.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、SUMCO<3436>など半導体関連株が売られた。前日の米国株市場では半導体の需給悪化観測からインテルが3%近い下落をみせたほか、アプライドマテリアルズ、エヌビディア、ザイリンクスなど半導体関連株が軒並み軟調、フィラデルフィア半導体株指数も下値を試す展開となっており、この流れが東京市場にも波及した。

■クボタ <6326>  1,708円  -23.5 円 (-1.4%)  本日終値
 クボタ<6326>が後場マイナスに転じた。製鉄所などで鋼板などの生産設備の一部に使用される金属製の消耗部品である圧延用ロールの一部において、納入先に提出した検査成績書に、実際の検査結果と異なる数値を記載するなどの不適切行為が判明したと発表しており、これが嫌気された。なお、18年12月期業績への影響は現在調査中としている。

■地域新聞社 <2164>  1,658円  +300 円 (+22.1%) ストップ高   本日終値
 地域新聞社<2164>が4連続ストップ高。千葉県を中心に首都圏で無料情報誌を発行しているが業績は低迷、17年8月期は1億5200万円の営業赤字と損益は水面下の推移が続いている。市場では「一部で買収思惑などがハヤされているが、うわさの範囲にとどまっている。ストップ高を連発した後でも時価総額はまだ30億円強に過ぎず、浮動株比率の低さも際立っていることでマネーゲームの対象となっている。ただ、個人投資家の参戦も限定的であり閉ざされた空間での急騰劇という印象」(国内ネット証券)という。主力株が下値を探るなか、全体相場の手詰まり感を反映しているともいえるが、きょうは業態の近いセーラー広告<2156>がこれに誘発されて一時ストップ高、ピーエイ<4766>も急動意をみせるなど、横に波及する動きをみせた。

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