【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、貿易摩擦懸念や円高で利益確定売り優勢 (9月3日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 22819.17
高値 22820.48(09:00)
安値 22684.43(12:55)
大引け 22707.38(前日比 -157.77 、 -0.69% )
売買高 10億8303万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆7989億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は続落、貿易摩擦懸念などを背景に利益確定売り圧力強まる
2.カナダとのNAFTA見直し交渉や対中追加関税発動の思惑などが重荷に
3.今晩の米株市場休場に伴い海外投資家の参戦限られ、全体売買代金も低調
4.中国・上海株は午後に入り戻り歩調となるも、為替市場の円高が向かい風
5.空運株買われるも、不動産や建設など幅広く売られ値下がり数1600超
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは22ドル安と続落。米・カナダのNAFTA再交渉が合意に至らず連休前に利益確定売りが優勢となった。
週明けの東京市場では売り優勢の展開に終始、日経平均株価は後場下げ幅を拡大して一時2万2700円台を下回る場面もあった。
3日の東京市場は、売り先行で始まり寄り後も漸次水準を切り下げる展開となった。前週末の米国株市場はNYダウが小幅安だったもののナスダック指数とS&P500指数は連日の最高値更新。しかし、日経平均は利益確定売り優勢で、2万3000円ラインをターニングポイントにまたもや下値を探る展開に。米国とカナダのNAFTA(北米自由貿易協定)の見直し交渉が8月末に合意できなかったことや、米国の中国製品に対する追加関税発動の思惑などが足を引っ張った。中国・上海株は午後に入り戻り歩調となったが、ドル・円相場が円高方向に振れたこともあって東京市場への影響は限られた。今晩の米株市場は休場で海外投資家の参戦も限られ、売買高は盛り上がりを欠いた。業種別には空運株の上昇が目立つ一方、不動産や建設などに売りがかさみ、値下がり銘柄数は1600を超えた。
個別では、トヨタ自動車<7203>が売られたほか、東京エレクトロン<8035>、ソニー<6758>も安い。ルネサスエレクトロニクス<6723>が下落、ファナック<6954>、キーエンス<6861>も安い。TATERU<1435>がストップ安に売り込まれ、オルトプラス<3672>も大幅続落。日本ケミコン<6997>、大日本住友製薬<4506>、フジクラ<5803>なども急落した。アウトソーシング<2427>も大きく水準を切り下げた。
半面、ファーストリテイリング<9983>が買い優勢、スタートトゥデイ<3092>も上昇した。JAL<9201>が上値追い、塩野義製薬<4507>もしっかり。ソースネクスト<4344>は活況高となった。日特建設<1929>、ディア・ライフ<3245>が値を飛ばし、日本通信<9424>が物色人気、グレイステクノロジー<6541>、カプコン<9697>なども商いを伴い高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、キッコマン <2801> 、中外薬 <4519> 、塩野義 <4507> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約31円。うち21円はファストリ1銘柄によるもの。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、東エレク <8035> 、京セラ <6971> 、信越化 <4063> 。押し下げ効果は約66円。
東証33業種のうち上昇は5業種のみで、上昇率の上位から(1)空運業、(2)水産・農林業、(3)小売業、(4)倉庫運輸関連、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)金属製品、(2)不動産業、(3)建設業、(4)パルプ・紙、(5)ガラス土石製品。
■個別材料株
△日特建 <1929>
エーエヌホールディングスがTOB実施。
△ベネ・ワン <2412> [東証2]
「来期メドに海外事業を黒字化」との報道。
△スタートトゥ <3092>
シンガポールのサイジング提案ソフト開発会社に出資。
△ディアライフ <3245>
今期経常最高益予想を13%上乗せ、配当も3円増額。
△あさひ <3333>
8月既存店売上高が2ヵ月連続前年上回る。
△ツルハHD <3391>
8月既存店売上高は3.3%増。
△スキヤキ <3995> [東証M]
日本テレビ傘下のプロeスポーツチームのサイト開設。
△インタワクス <6032>
ペイミーと業務提携を開始。
△メタップス <6172> [東証M]
「pring」がりそなHD傘下の3行と接続開始。
△桑山 <7889> [JQ]
山洋によるMBOを発表。
▼TATERU <1435>
「資料改ざんし銀行融資を申請」との報道。
▼大日本住友 <4506>
米で新薬承認申請中のADHD治療薬が承認されず。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)日特建 <1929> 、(2)ディアライフ <3245> 、(3)アゴーラHG <9704> 、(4)スタートトゥ <3092> 、(5)日本通信 <9424> 、(6)インタワクス <6032> 、(7)アトラエ <6194> 、(8)ネオジャパン <3921> 、(9)グレイス <6541> 、(10)カプコン <9697> 。
値下がり率上位10傑は(1)TATERU <1435> 、(2)オルトP <3672> 、(3)パイプドHD <3919> 、(4)IBJ <6071> 、(5)大日本住友 <4506> 、(6)フジクラ <5803> 、(7)日ケミコン <6997> 、(8)市光工 <7244> 、(9)アウトソシン <2427> 、(10)ランド <8918> 。
【大引け】
日経平均は前日比157.77円(0.69%)安の2万2707.38円。TOPIXは前日比15.04(0.87%)安の1720.31。出来高は概算で10億8303万株。東証1部の値上がり銘柄数は410、値下がり銘柄数は1630となった。日経ジャスダック平均は3786.85円(36.50円安)。
[2018年9月3日]
株探ニュース