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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):TATERU、シノケンG、大日本住友

TATERU <日足> 「株探」多機能チャートより
■エボラブルアジア <6191>  2,846円  +30 円 (+1.1%)  本日終値
 エボラブルアジア<6191>が9日続伸。8月31日の取引終了後、ベトナム子会社を通じて、カヤック<3904>のベトナム開発子会社の全株式を取得すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。カヤックのベトナム開発子会社はゲーム、VRを中心に制作ノウハウを持つエンジニア、WEBデザイナーが約30名在籍し、ハノイに拠点を有している。一方、エボラブルアジアのベトナム子会社はITオフショア開発の拠点であり、ゲーム業界のクライアントへのサービス提供に強みを有していることから、ゲーム開発人員のパイプラインを強化することで、強みのさらなる強化を図ることができると判断したという。

■フューチャー <4722>  1,804円  +18 円 (+1.0%)  本日終値
 フューチャー<4722>が連日の年初来高値を更新。8月31日の取引終了後、持ち分法適用関連会社ディアイティの株式を追加取得し、連結子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ディアイティは、ネットワークの安定運用やネットワークセキュリティーのための製品の販売・開発およびシステムの構築や、情報セキュリティーのコンサルティングなどを提供している。近年、より安定的なネットワークの運用やサイバー攻撃などに対する情報セキュリティー対策の充実が求められており、こうした顧客ニーズへの対応を強化するために、今回、連結子会社化したという。なお、18年12月期業績への影響は軽微としている。

■神戸物産 <3038>  5,500円  +50 円 (+0.9%)  本日終値
 神戸物産<3038>が4日続伸。8月31日の取引終了後、連結子会社のジー・テイスト<2694>が和風パスタ店などを運営する壁の穴(東京都渋谷区)の株式を取得し子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の子会社化は、店舗網の強化や業態の拡充を図るのが狙いで、9月14日付で壁の穴社の発行済み株数の92.51%を占める300万株を取得する予定。なお、神戸物産の18年10月期業績への影響は軽微としている。

■富士紡ホールディングス <3104>  3,140円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 富士紡ホールディングス<3104>がしっかり。8月31日の取引終了後、主にプラスチック用金型の設計・製造を行う東京金型(埼玉越谷市)の全株式を取得し、10月1日付で子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。東京金型がグループの一員となることで、「化成品事業」で射出成形品の品質向上が期待できるほか、東京金型にとっても金型と射出成形品を合わせて販売することで、事業規模の拡大が期待できると判断したという。なお、取得価額は非開示で、19年3月期業績への影響は軽微としている。

■TATERU <1435>  1,206円  -400 円 (-24.9%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率トップ
 TATERU <1435> がストップ安。8月31日付の日本経済新聞電子版が「アパートの施工、管理を手がける東証1部上場のTATERUが、建設資金の借り入れ希望者の預金通帳を改ざんし、銀行に融資の申請をしていたことが31日、分かった」と報じた。これを受けて同社は、そのような事実があったことを認め、他にも改ざんが行われていたか調査を進めるとのコメントを発表しており、失望売りが殺到した。

■シノケングループ <8909>  1,470円  -275 円 (-15.8%)  本日終値
 シノケングループ<8909>やロードスターキャピタル<3482>、プロパティエージェント<3464>といった不動産投資関連株が安い。TATERU<1435>が、建設資金の借り入れ希望者の預金通帳を改ざんし、銀行に融資の申請をしていたことが判明し、この日の同社株は大量の売り物を浴びストップ安に売り込まれた。これを受け、個人の資金を不動産投資に充てるクラウドファンディング事業などを展開する銘柄への警戒感が膨らんだ格好だ。

■大日本住友製薬 <4506>  2,143円  -222 円 (-9.4%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 大日本住友製薬<4506>が急反落。同社は1日、米国で新薬承認申請を行っていた注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬ダソトラリンについて、米食品医薬品局(FDA)から現時点では承認できないとの審査結果通知を受け取ったと発表しており、これを嫌気した売りが出た。FDAは、同剤の有効性および忍容性をさらに評価するために、追加の臨床データが必要であることを示したという。同社では今後、FDAと協議し次のステップを決定するとしている。

■フジクラ <5803>  623円  -63 円 (-9.2%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 フジクラ<5803>が安い。同社は8月31日取引終了後に、グループが手掛ける製品の一部で、品質管理に関わる不適切な事案が存在することが判明したと発表。不適切な事案があったのは子会社を含む10拠点で、対象となる品種は送配電用電線や産業用電線、通信用ケーブルなど73品種。事例としては、一部の検査項目の未実施や頻度不足が31件、仕様書や品質管理工程図との違いが12件、試験・検査書類に実際と異なる結果の記載が17件、製造方法変更の事前申請漏れが10件と計70件に及んでいる。

■内田洋行 <8057>  2,946円  -219 円 (-6.9%)  本日終値
 内田洋行<8057>が大幅5日続落。8月31日の取引終了後に発表した18年7月期連結決算が、売上高1514億4100万円(前の期比4.8%増)、営業利益29億4000万円(同3.3%減)、純利益18億3100万円(同6.8%減)となり、従来予想の営業利益30億5000万円を下回り減益だったことが嫌気された。小中高校向け教育ICT分野が大幅に伸長したほか、民間向け情報事業分野も順調に推移したことで売上高は増収を確保した。ただ、前の期に大きく伸長した自治体マイナンバー関連案件の売上高が減少したほか、退職給付費用や人員増に伴う人件費の増加が利益を圧迫した。なお、19年7月期業績予想は、売上高1560億円(前期比3.0%増)、営業利益30億5000万円(同3.7%増)、純利益19億5000万円(同6.5%増)と増収増益を見込むが、営業利益は18年7月期の従来予想と同水準であることから、物足りないとの見方が強いようだ。

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