【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:フォスター、アインHD、スクエニHD
フォスター <日足> 「株探」多機能チャートより
30日、フォスター電機 <6794> が発行済み株式数(自社株を除く)の14.5%にあたる375万株(金額で45億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月3日から19年3月31日まで。
■アインホールディングス <9627> 8,710円 +440 円 (+5.3%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
アインホールディングス<9627>は大幅続伸。30日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算は、売上高650億1300万円(前年同期比1.6%減)、営業利益34億5000万円(同12.9%減)、純利益18億5100万円(同12.7%減)と2ケタ減益となったが、調剤薬局事業の悪化による減益は織り込み済みとの見方が強く、悪材料出尽くし感から買われているようだ。主力の調剤薬局事業は、5店舗の新規出店(閉店10店)を行ったものの、診療報酬改定で薬価が引き下げられたため、調剤薬局事業の利益が減少した。一方、ドラッグストア事業は出店・閉店がなかったが、既存店の改装などの効果で既存店売上高が前年を上回って推移したことに加えて、「リップス&ヒップス」「ココデシカ」などPB商品が堅調に推移し大幅に売り上げ・利益を伸ばした。
■スクエニHD <9684> 5,050円 +235 円 (+4.9%) 11:30現在
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が続伸している。同社は30日、中国のインターネットサービスプロバイダ大手の騰訊(テンセント)グループと戦略的提携関係を構築することで合意したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。両社は、合弁会社の設立や新規IP(知的財産)の基づくゲームの共同開発などで合意。提携を通じて、中国市場だけでなく、グローバルなコンテンツ・サービスの展開を加速する。なお、個別の提携事業の詳細は決定次第、順次発表するとしている。
■エイチ・アイ・エス <9603> 3,625円 +160 円 (+4.6%) 11:30現在
エイチ・アイ・エス<9603>は続伸している。30日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年11月~18年7月)連結決算が、売上高5104億3800万円(前年同期比23.0%増)、営業利益95億6300万円(同18.1%増)、純利益44億4000万円(同49.3%減)と2ケタ営業増益だったことが好感されている。5月下旬から開始した「スーパーサマーセール」に加えて、過去最大級のチャーター便の仕入・販売により、夏の予約が好調に推移したことに加えて、訪日外国人観光客の増加が寄与し旅行事業が堅調に推移した。また、「変なホテル」の展開加速でホテル事業も順調に収益を伸ばし、営業利益は2ケタ増益となったが、為替が円高水準で推移したことで為替差損が発生したほか、関係会社債権放棄損を計上し最終利益は大幅減益となった。なお、18年10月期通期業績予想は、売上高7200億円(前期比18.8%増)、営業利益173億円(同8.7%増)、純利益91億円(同31.4%減)の従来見通しを据え置いている。
■エボラブルアジア <6191> 2,774円 +85 円 (+3.2%) 11:30現在
エボラブルアジア <6191> が8日続伸。30日大引け後、ベトナム最大のコミュニケーションアプリ「ZALO」と連携し、「ZALO TRAVEL」で海外航空券の独占販売を開始したと発表しており、業績への寄与に期待する買いが向かった。ZALOの新サービス「ZALO TRAVEL」で海外航空券を独占販売する。この連携により、ZALO利用者はオンラインで航空券を予約購入することが可能となる。また、ZALO内のオフィシャルアカウントで航空券販売や利用者のサポートも行うとしている。また、28日のオンライン旅行事業における日次取扱高が6.1億円と過去最高額を記録したことを明らかにしたことも好感されたようだ。
■GMO-PG <3769> 13,020円 +290 円 (+2.3%) 11:30現在
GMOペイメントゲートウェイ<3769>が続伸している。30日の取引終了後、総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」に、ブリースコーポレーション(東京都渋谷区)が提供する、スマホアプリを利用してコンビニ支払いができる「PAYSLE(ペイスル)」を追加し、「PAYSLE決済」として提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「PAYSLE」は、スマホアプリに表示された1次元電子バーコードをコンビニ店頭レジで読み取ることで、コンビニ支払いができるサービス。これによりEC事業者は、払込番号による「コンビニ決済」や「払込票決済」、そしてスマホアプリによる「PAYSLE決済」まで、さまざまなコンビニ支払い手段を消費者へ提供することが可能になるとしている。
■ゼンリン <9474> 3,430円 +55 円 (+1.6%) 11:30現在
ゼンリン<9474>が4日続伸し、新値追いとなっている。同社は30日、長野県伊那市が開始するドローン物流プロジェクトに参画すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。このプロジェクトは、ドローンを活用した荷物配送の仕組みを構築する「空飛ぶデリバリーサービス構築事業」と、河川上空域をドローンの目視外自律飛行ルートとし、中心市街地と中山間地域を結ぶ新たな物流の仕組みを構築する「INAドローン アクア・スカイウェイ事業」で構成。ゼンリンはこのプロジェクトで、地図情報などを提供する。
■シスメックス <6869> 9,560円 +150 円 (+1.6%) 11:30現在
シスメックス<6869>が3日続伸。30日の取引終了後、同社および凸版印刷<7911>、理研ジェネシス(東京都品川区)は共同で、がん組織内の遺伝子変異を検出する検査を全自動化する「研究用遺伝子測定装置LW-100」および関連試薬群を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同システムは、「研究用遺伝子測定装置LW-100」および核酸抽出カートリッジ、遺伝子変異検出チップなどの関連試薬群で構成され、手作業を含めた全工程を自動化することで検査の煩雑さを解消したのが特徴。3社では、同システムの研究用としての提供を開始しおり、臨床用途での早期実用化に向けて、システムの臨床的有用性の検証を積極的に進め、がん組織標本を用いた遺伝子検査の標準化を目指すとしている。
■アズビル <6845> 4,865円 +75 円 (+1.6%) 11:30現在
30日、アズビル <6845> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■富士通 <6702> 810.1円 +10.3 円 (+1.3%) 11:30現在
富士通<6702>が反発している。30日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回発表した自社株買いでは、上限を2200万株(発行済み株数の1.08%)、または180億円としており、取得期間は9月1日から来年3月31日まで。資本効率の向上を図り、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。
■エムスリー <2413> 4,860円 +35 円 (+0.7%) 11:30現在
エムスリー<2413>が3日続伸している。30日の取引終了後、脳血管疾患に特化した保険外リハビリ施設を運営するワイズ(東京都中央区)の株式を追加取得し子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。エムスリーはワイズ株式3万3333株(議決権所有割合5.8%)を保有しているが、新たに43万4734株を15億2100万円で取得し、議決権所有割合を81.2%とする。子会社化により、ワイズの「脳梗塞リハビリセンター」の展開を加速させるとともに、m3.com会員の医師への情報提供による認知拡大などを通じて、より多くの患者に「脳梗塞リハビリセンター」を広め、一人でも多くの人に高度なリハビリを届けるとしている。
■ペプチドリーム <4587> 4,350円 +15 円 (+0.4%) 11:30現在
ペプチドリーム<4587>は9連騰。岩井コスモ証券は30日、同社株の投資判断の「A」と目標株価6000円を継続した。同社は特殊ペプチドに特化した創薬ベンチャー。18年3月期は会社利益計画を超過達成し、今期も2ケタ増益を予想するなど、足もとの業績は黒字を維持している。また、「創薬共同開発」「創薬プラットフォームであるPDPS(ペプチド・ディスカバリー・プラットフォーム・システム)の技術ライセンス供与」「戦略的提携による自社開発品拡充」の3分野で着実に成果を出していることに注目。「ベンチャーの雄としての位置づけは変わらない」としている。
■昭和電工 <4004> 5,220円 -130 円 (-2.4%) 11:30現在
昭和電工<4004>は軟調に推移。14日に発表されたMSCIの定期入れ替えでは、同社の新規採用が明らかになっており、きょうの引けにかけ同指数のリバランスに伴う売買インパクトが見込まれている。市場では、その動向が注目されている。一方、除外銘柄のスルガ銀行<8358>は大幅安となっている。
■菱洋エレクトロ <8068> 1,801円 -32 円 (-1.8%) 11:30現在
菱洋エレクトロ<8068>は続落している。30日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2~7月)連結決算は、売上高451億3300万円(前年同期比2.0%減)、営業利益7億9100万円(同14.7%増)、純利益6億1900万円(同7.8%増)と2ケタ営業増益だったが、24日に上期および通期予想の上方修正を発表していただけに、この日は材料出尽くし感による利益確定売りが出ているようだ。携帯ショップ用端末やプリンター製品が減少したほか、半導体メーカーの政策変更によりパソコン周辺機器向け半導体が減少し売上高は減収となったが、高採算ビジネスの拡大などによる売上総利益率の伸長が利益を押し上げた。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高930億円(前期比0.8%増)、営業利益12億円(同4.8倍)、純利益9億6000万円(同4.5倍)の修正予想値を据え置いている。
■三菱UFJ <8306> 671.6円 -11.7 円 (-1.7%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>がいずれも続落、みずほフィナンシャルグループ<8411>も3日ぶり反落となるなどメガバンク株が軟調。ここ米長期金利が再び低下基調にあり、前日の米10年債利回りは続落で2.85%台まで低下、米株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガン、シティグループ、バンクオブアメリカなど大手金融株が軒並み値を下げた。この流れを引き継ぐ形で東京市場でも銀行株セクターに逆風が強い。
■バリューデザイン <3960> 2,123円 +400 円 (+23.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
バリューデザイン<3960>がカイ気配のまま水準を切り上げている。同社はプリペイドシステムを提供、企業の販促に活用するプリペイドカードの発行支援事業などを手掛けており、キャッシュレス化の流れが追い風となっている。30日取引終了後、りそなグループが開始する流通・サービス業向け決済サービス「りそなキャッシュレス・プラットフォーム」へハウスプリペイド管理機能を提供することを発表、これが手掛かり材料となった。
■夢展望 <3185> 769円 +100 円 (+14.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
夢展望<3185>がストップ高カイ気配。同社は若年の女性層を中心に衣料品をネット販売するが、売れ筋商品のラインアップ拡充などで収益成長に向けた取り組みを図っている。そうしたなか、30日取引終了後に女性向けアパレル事業を運営する住友商事<8053>系の衣料会社である住商ブランドマネジメントの全株式を取得し子会社化することを発表、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込む形となった。
●ストップ高銘柄
バリューデザイン <3960> 2,123円 +400 円 (+23.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
夢展望 <3185> 769円 +100 円 (+14.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
以上、2銘柄
●ストップ安銘柄
オルトプラス <3672> 729円 -150 円 (-17.1%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース