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【経済】NYの視点:円売り持ち高増:今週の注目:米Q2GDP、G20、ECB、欧米貿易協議


短期投機家・投資家ポジションで円の売り持ち高は前々週から大幅に増加した。市場が円売り持ちに再び傾斜し始めたため、円の下げ余地が狭まる可能性がある。ユーロの買い持ち高は前々週から減少。1年ぶり最小となった。

今週は、貿易摩擦深刻化への懸念が強まる中、アルゼンチン、ブエノスアイレスで開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に注目が集まる。また、欧州中央銀行(ECB)は定例理事会を開催。前回会合では、市場の予想に反し、少なくとも1年は金利を据え置く方針を示したため、ユーロ売りが加速。速やかな利上げを予想していた市場はユーロの買い持ちを積んでいた。今回の会合でも、ドラギ総裁が世界の貿易緊張が成長の重しになると慎重な見通しを示し、ユーロの上値を抑制する可能性がある。

米国ではポンペオ国務長官が、トランプ大統領とロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金委員長との首脳会談、イラン政策に関して、上院での証言を予定している。トランプ政権は、プーチン露大統領をワシントンに招待、第2回会談に向けてすでに調整していると言われている。また、4-6月期国内総生産(GDP)の発表が予定されている。4-6月期経済は前期比年率で+4.2%と、ほぼ4年ぶりの大幅な伸びを示すと期待されており、ドル買いが再燃する可能性もある。

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、貿易摩擦の激化に伴う悪影響が議題となることは必至と見られている。論争を最小限に抑えるため、声明草案は3月に開かれた前回のG20財務相・中銀総裁会議と同様に、貿易に関して中立的な文言を使う見通し。3月の声明は「国際貿易と投資は成長と生産性、イノベーション、雇用創出、開発の重要なエンジンだ」とした。ただ、成長見通しは依然楽観的。しかし、リスクの上昇が指摘されるという。

中国は米国との貿易協議を再開する意向を見せていない。そこどころか、報復措置を拡大する意向を示唆。しびれを切らしたトランプ大統領も圧力を強めており、中国からの全輸入品5000億ドル相当に関税課す用意があるとした。米国の関税に対応するほど、米国製品を輸入していない中国は報復措置の手段として、通貨を切り下げることが可能。人民元の下落が米国にとり不利ととったトランプ大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに難色を示し、ドル安誘導を試みている。

G20で、ムニューシン米財務長官はいまのところ中国との会合を予定していない。今週はNAFTA再交渉も協議を再開する。欧州車に対する追加関税を巡る交渉のため、欧州委員会のユンケル委員長がトランプ米大統領と協議する予定だが、譲歩案が提案されるとの期待もある。加えて、万が一、米中協議の再開がG20で実現した場合は、事態が急速に改善する。

■今週の主な注目イベント

●G20
21-22日:20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議、
アルゼンチン、ブエノスアイレスで開催

●米国
25日:欧州委員会のユンケル委員長がトランプ米大統領と協議、
欧州車に対する追加関税を巡り、ポンペオ米国務長官は、
上院外交委員会、北朝鮮、ロシアとの首脳会談に関する証言
WTO、米国に関するブリーフィング
26日:ワシントンでNAFTA再交渉協議が再開
27日:4-6月期GDP:予想前期比年率+4.2%(1-3月期+2.0%)

●欧州

26日:欧州中央銀行(ECB)定例理事会:
政策金利捨て置き、資産購入を年内に終了、
金利は少なくとも2019年中旬まで据え置き、
ドラギ総裁は世界の貿易緊張が成長の重しになると言及する可能性

●WTO

26日:総会、米中貿易摩擦に関して協議

●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン

《CS》

 提供:フィスコ
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