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【市況】5日の米国市場ダイジェスト:NYダウは181ドル高、欧米間で自動車関税回避への期待が強まる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは181ドル高、欧米間で自動車関税回避への期待が強まる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は181.92ドル高の24356.74、ナスダックは83.75ポイント高の7586.43で取引を終了した。欧米間の自動車・自動車部品への関税を巡る貿易摩擦への懸念が後退し、欧州株が全面高となると、米国株にも買いが先行した。注目のFOMC議事録では、通商政策によるリスクを認識した一方で、利上げ継続の方針が示された。発表後は上げ幅をやや縮小したものの、引けにかけて上昇した。セクター別ではエネルギーを除いて全面高となり、特に半導体・半導体製造装置や家庭用品・パーソナル用品の上昇が目立った。

米政府高官が欧州連合(EU)との自動車関税をゼロにすると提案したことが報じられ、自動車大手のフィアット・クライスラー(FCAU)、フォード(F)、ゼネラル・モーターズ(GM)が軒並み上昇。半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は、中国の裁判所による販売禁止処分による売上高の影響が軽微として業績見通しを据え置き堅調推移。同業のエヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も連れ高。SNSのフェイスブック(FB)は、一部アナリストによる目標株価引き上げを受け上昇した。

トランプ政権は、6日未明から一部の中国製品に対する制裁関税を発動する。中国も同規模の対抗措置をとることが予想される。

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■NY為替:米利上げ軌道維持の思惑でドル下げ渋り

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円53銭まで下落後、110円72銭まで上昇し、110円65銭で引けた。米6月ADP雇用統計が予想を下回ったため、一時ドル売りが強まった。しかしながら、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、FRBの「経済は非常に強く、暫定的な利上げが必要」との見解が再確認されたためドル買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.1720ドルから1.1672ドルまで下落し、1.1690ドルで引けた。欧米貿易摩擦緩和への思惑が浮上したが、欧米金利差の拡大観測を受けたユーロ売りも根強く、上値は抑制された。ユーロ・円は、129円63銭から129円12銭へ下落。ポンド・ドルは、1.3275ドルまで上昇後、1.3204ドルまで下落。8月利上げ観測を受けたポンド買いが一時強まったが、ドイツ政府が離脱に関する英国のメイ首相の提案に難色を示したとの報道に、再び不透明感が強まり、ポンド売りが再燃した。ドル・スイスは、0.9911フランから0.9944フランまで上昇した。


■NY原油:反落で72.94ドル、原油在庫は予想外の増加

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:72.94 ↓1.20)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-1.20ドルの72.94ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時72.53ドルまで売られた。5日発表された週間在庫統計で原油在庫が減少予想に反して124.5万バレル増加していたことが嫌気された。米国株高は支援材料となったが、在庫急増によって需給関係がひっ迫するとの見方はやや後退し、ポジション調整的な売りがやや活発となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.92ドル +0.14ドル(+0.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.70ドル -0.32ドル(-0.68%)
ゴールドマン・サックス(GS)220.74ドル +0.36ドル(+0.16%)
インテル(INTC) 50.75ドル +1.28ドル(+2.59%)
アップル(AAPL) 185.40ドル +1.48ドル(+0.80%)
アルファベット(GOOG) 1124.27ドル +21.38ドル(+1.94%)
フェイスブック(FB) 198.45ドル +5.72ドル(+2.97%)
キャタピラー(CAT) 135.81ドル +1.98ドル(+1.48%)
アルコア(AA) 46.88ドル +1.08ドル(+2.36%)
ウォルマート(WMT) 84.57ドル +0.13ドル(+0.15%)
スプリント(S) 5.48ドル +0.07ドル(+1.29%)

《HT》

 提供:フィスコ

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