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【市況】貿易摩擦問題の行方を見極め/オープニングコメント

日経平均 <5分足> 「株探」多機能チャートより

 2日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。6月29日の米国市場は大手行の株主還元策が好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の22225円だった。円相場は1ドル110円70銭台で推移している。一先ずこの流れを受けて、こじっかりのスタートになりそうだ。米国では米連邦準備制度理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)の結果発表を受けて、主要大手行が増配や自社株買いを相次いで発表し、金融セクターが選好されており、この流れが波及する動きが意識されよう。

 ただし、基本的には世界的な貿易摩擦問題の行方を見極めたいとして、今週も神経質な相場展開が続く見通しである。米中両国は7月6日を制裁関税措置の発動日としており、ぎりぎりの交渉が続けられるとみられ、その動向に株式市場は影響を受けそうだ。また、本日は日銀短観が発表され、想定以上に景況感が悪化すれば、海外投資家の日本株売り圧力が強まろう。一方で、景況感が好転するようなセクターには関心が集まる可能性があるほか、設備投資計画なども注目されそうだ。

 その他、4日は独立記念日でNY市場が休場となるカレンダー事情、ならびに6日の米6月雇用統計発表というイベントもあり、全般に積極的な売買は手控えられて日経平均のボラティリティは低下する可能性が高いだろう。物色としては中小型を中心とする個別株物色に向かいやすいほか、決算発表が相次ぐ小売株にも関心が集まりそうである。
《AK》

 提供:フィスコ

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