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【市況】15日の米国市場ダイジェスト:NYダウは193ドル安、長期金利の上昇が重石に

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは193ドル安、長期金利の上昇が重石に

15日の米国株式相場は下落。ダウ平均は193.00ドル安の24706.41、ナスダックは59.69ポイント安の7351.63で取引を終了した。4月小売売上高が前月から増加し米国債利回りが2011年以来の高水準に到達すると、企業収益や景気への悪影響が懸念され、終日軟調推移となった。本日より開始される米中通商会議の動向を見極めたいとの思惑や、北朝鮮が米軍の軍事演習を理由に韓国との会合を欠席する旨が伝わったこと、ガザ地区でのイスラエル軍の攻撃に対して各国から非難が相次いだことなども相場の重しとなった。セクター別では、自動車・自動車部品や銀行が上昇する一方で不動産や半導体・半導体製造装置が下落した。

医療用計測機器を手掛けるアジレント・テクノロジー(A)は、慎重な通期見通しが嫌気され、下落。ホームセンターのホーム・デポ(HD)は、売上高と既存店売上高が予想を下振れ、軟調推移。レナー(LEN)、DRホートン(DHI)など住宅建設関連銘柄も連れ安となった。一方で、アパレルのギャップ(GPS)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受けて上昇した。

サンフランシスコ連銀総裁は、米国の景気見通しを楽観視しており、今年は3-4回の利上げが適切との認識を示した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米長期金利上昇でドル・円は一時110円45銭

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円01銭から110円45銭まで上昇し、110円36銭で引けた。米4月小売売上高の結果を受けて4-6月期米国経済の消費や成長期待が広がる中、追加利上げを織り込み米債利回りは7年ぶり高水準に達した。米債利回りの上昇で、ドル買いに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1890ドルから1.1820ドルまで下落し、1.1838ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測が再燃し、ユーロ売り・ドル買いに拍車がかかった。その後、イタリアの「五つ星運動」のマイオ党首が近日中の連立政権樹立に楽観的な見方を示したため、ユーロは下げ止まった。ユーロ・円は、130円44銭まで下落後、130円99銭まで反発した。ポンド・ドルは、1.3451ドルから1.3527ドルのレンジ内で上下した。ドル・スイスは、1.0042フランへ上昇後、0.99844フランまで反落した。


■NY原油:続伸で71.31ドル、中東情勢悪化に対する警戒感高まる

NY原油先物6月限は続伸(NYMEX原油6月限終値:71.31 ↑0.35)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+0.35ドルの71.31ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時71.92ドルまで上昇した。中東情勢の悪化によって原油供給は停滞し、需給ひっ迫を招くとの見方が広がっている。米ドル高や米長期金利上昇を意識して原油先物の上げ幅はやや縮小したが、71ドルを大きく上回る水準で引けている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.22ドル +0.10ドル(+0.32%)
モルガン・スタンレー(MS) 54.85ドル -0.37ドル(-0.67%)
ゴールドマン・サックス(GS)241.56ドル -2.35ドル(-0.96%)
インテル(INTC) 53.92ドル -0.98ドル(-1.79%)
アップル(AAPL) 186.44ドル -1.71ドル(-0.91%)
アルファベット(GOOG) 1079.23ドル -20.97ドル(-1.91%)
フェイスブック(FB) 184.32ドル -2.32ドル(-1.24%)
キャタピラー(CAT) 152.59ドル -2.69ドル(-1.73%)
アルコア(AA) 50.54ドル -1.79ドル(-3.42%)
ウォルマート(WMT) 84.52ドル +0.13ドル(+0.15%)
スプリント(S) 5.13ドル -0.01ドル(-0.19%)

《FA》

 提供:フィスコ

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