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【市況】14日の米国市場ダイジェスト:NYダウは68ドル高、米中通商協議を楽観視

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは68ドル高、米中通商協議を楽観視

14日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は68.24ドル高の24899.41、ナスダックは8.43ポイント高の7411.32で取引を終了した。貿易摩擦問題を巡る米中協議の再開を明日に控えて、トランプ大統領が中国の通信企業との取引再開に向けて譲歩する姿勢を示し、協議進展への楽観的な見方から買いが先行。しかし、在イスラエル米大使館のエルサレム移転に伴う抗議活動で多数の死傷者が出るなど地政学リスクへの警戒感が重しとなり、上げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置やヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で不動産や運輸が下落した。

セキュリティソフトのシマンテック(SYMC)は、取締役会の監査委員会が進める内部調査について投資家向け会議の開催を発表し大幅上昇。小売大手のシアーズ・ホールディングス(SHLD)は、家電ブランド「ケンモア」など複数の資産売却について手続きを開始し、堅調推移。一方で、複写機のゼロックス(XRX)は、富士フィルムとの統合計画を破棄し、下落。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、幹部の一人がアルファベット傘下の自動運転車開発部門に転職し売られた。

クリーブランド連銀総裁は、インフレ率は今後1-2年は2%の水準を持続するとの認識を示すと同時に、3月個人消費支出(PCE)の大幅上昇は一時的で、インフレ目標に到達したと考えるには時期尚早との考えを示した。

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■NY為替:米中通商協議進展への期待でドル買い強まる

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円42銭まで下落後、109円67銭まで上昇し、109円65銭で引けた。米中貿易摩擦への懸念が後退し、リスク選好の円売りが優勢となった。米国債10年債利回りが再び3%を目指す展開となったためドル買いが再燃した。また、トランプ大統領は米制裁で苦境に陥る中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)が早急に事業に復帰できるよう、譲歩に向けて周国家主席と協力していると言及し、米中通商協議の進展が期待されたこともドル買い材料となった。

ユーロ・ドルは、1.1996ドルから1.1927ドルまで下落し、1.1927ドルで引けた。イタリアの連立政権樹立が遅れるとの思惑でユーロは反落。ユーロ・円は、131円37銭まで上昇後、130円77銭へ反落。ポンド・ドルは、1.3608ドルまで上昇後、1.3555ドルまで反落した。ドル・スイスは、0.9958フランへ下落後、1.0006フランまで反発した。


■NY原油:小幅反発で70.96ドル、イラン情勢悪化に対する警戒感残る

NY原油先物6月限は小幅反発(NYMEX原油6月限終値:70.96 ↑0.26)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+0.26ドルの70.96ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて71.26ドルまで上昇した。イラン情勢悪化に対する警戒感は消えていないことや、米中通商協議の進展が期待されていることが原油先物相場を下支えした。市場関係者の間では需給ひっ迫を背景に原油先物は1バレル=100ドル近辺まで上昇するとの見方が浮上しており、押し目買いの興味は失われていないようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.12ドル +0.20ドル(+0.65%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.22ドル +0.02ドル(+0.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)243.91ドル +0.99ドル(+0.41%)
インテル(INTC) 54.90ドル +0.23ドル(+0.42%)
アップル(AAPL) 188.15ドル -0.44ドル(-0.23%)
アルファベット(GOOG) 1100.20ドル +1.94ドル(+0.18%)
フェイスブック(FB) 186.64ドル -0.35ドル(-0.19%)
キャタピラー(CAT) 155.28ドル +0.42ドル(+0.27%)
アルコア(AA) 52.33ドル -1.63ドル(-3.02%)
ウォルマート(WMT) 84.39ドル +1.01ドル(+1.21%)
スプリント(S) 5.14ドル -0.02ドル(-0.39%)

《FA》

 提供:フィスコ

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