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【特集】【中国の視点】米中貿易摩擦回避、対話のほか中国技術力向上も必要


米中両国が貿易戦争に突入するとの懸念が引き続き解消されていない。両国とも強硬な姿勢を崩していない中、解決策の模索は継続しているもようだ。

中国の専門家は、米中貿易摩擦について、米国の政治的な戦略のほか、中国への技術流出も警戒されていると指摘。ただ、中国自身が半導体チップなどの技術向上を努力しない限り、米国に勝つことができないと強調した。米国が世界の半導体市場の主導権を握っており、米国が半導体チップの供給を断った場合、中国の半導体産業の前進が止まる恐れがあると警告した。

中国の通信設備大手である中興通信(ZTE)に対する米国の制裁を受け、中国国内では半導体技術の遅れに対する危機感が一段と強まっている。国内メディアによると、中国企業は向こう10年、ICチップシステムの設計や製造などを発展させるため、同産業に1500億米ドル(約16兆3500億円)を投入する予定だという。米企業は、中国の行動に危機感を感じ、米国の利益を害する恐れがあるとの認識を示している。

なお、米中の貿易摩擦が高まっているなか、韓国による中国への輸出は堅調に拡大している。統計によると、4月の韓国輸出は前年同月比で1.5%減少したにもかかわらず、対中輸出は23%増加し、直近18カ月連続で拡大したという。
《AN》

 提供:フィスコ

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