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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):鳥貴族、大阪チタ、キーエンス

鳥貴族 <日足> 「株探」多機能チャートより
■鳥貴族 <3193>  3,110円  +85 円 (+2.8%)  本日終値
 鳥貴族<3193>は反発。岩井コスモ証券は10日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価の3960円は継続した。同社の第2四半期累計(17年8月~18年1月)の連結売上高は前年同期比19%増の165億900万円、営業利益は同51%増の8億9100万円だった。価格改定や天候不順、関東エリアの競争激化もあり既存店売上高は想定を下回ったが店舗増の効果もあり増収増益を確保した。昨年10月の価格改定の影響で既存店の客数回復は鈍いが、同社では短期的にイベントやキャンペーンで一時的に客を取り込むことはしていない。ホスピタリティのある接客を推進し、既存店のブラッシュアップの努力を続けている点を、同証券では「理念はぶれていない」と前向きに評価。出店計画は順調で、将来の地方大商圏や海外進出など中長期的な成長性を考慮し、投資判断を引き上げている。

■大阪チタ <5726>  2,031円  +36 円 (+1.8%)  本日終値
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>がいずれも戻り足急となっている。米中貿易摩擦の問題で米国の制裁関税に対抗して中国側が示した報復関税の米国輸入品対象品目にチタンが多く使われる航空機が入っていたことが嫌気され、両銘柄とも前週5日に揃って急落した経緯がある。この時には空売りも下げ圧力を増幅したとみられる。しかしその後、習近平国家主席が輸入関税の引き下げに言及するなど柔軟な姿勢をみせたことから、行き過ぎに売られた反動での戻り局面入りとなった。東邦チタニウムは空売りの買い戻しによる浮揚力も働いて、既に25日移動平均線を明確に上抜き、底入れを明示する形となっている。

■キーエンス <6861>  62,600円  +1,100 円 (+1.8%)  本日終値
 キーエンス<6861>、安川電機<6506>、ファナック<6954>など設備投資関連が買いを集めた。きょう寄り前に内閣府から発表された2月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標である「船舶電力を除く民需」(季節調整値)は前月比2.1%増の8910億円だった。市場予想は前月比2.5%減であり、これを上回ったことから設備投資関連株にとっては追い風材料となった。米中貿易摩擦の問題も中国が柔軟な姿勢をみせたことで、同関連銘柄への過度な不安心理も後退している。

■コシダカHD <2157>  7,130円  +40 円 (+0.6%)  本日終値
 10日、コシダカホールディングス <2157> が5月31日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、18年8月期上期(17年9月-18年2月)決算を発表。連結経常利益が前年同期比18.0%増の38.6億円に伸び、従来予想の33.3億円を上回って着地したことも好感された。首都圏を中心とした出店拡大や業務効率化などが奏功し、カラオケ事業の営業利益が前年同期の10.8億円→15.7億円に急拡大したことが大幅増益の要因となった。

■三谷商事 <8066>  4,815円  +25 円 (+0.5%)  本日終値
 10日、三谷商事 <8066> [東証2]が発行済み株式数(自社株を除く)の0.19%にあたる5万株(金額で2億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月10日から6月29日まで。

■CYBERDYNE <7779>  1,454円  +4 円 (+0.3%)  本日終値
 CYBERDYNE <7779> [東証M]が4日ぶりに反発。10日、同社のロボットスーツ「HAL 腰タイプ 作業支援用」を大和ハウス工業 <1925> が全国9工場に合計30台導入すると発表しており、業績への寄与に期待する買いが向かった。大和ハウスはロボットスーツ「HAL」導入により、床から部材を持ち上げるなど、作業中に腰部にかかる負荷を低減させるとともに、腰痛などの身体に係るリスクを軽減させることで、技術者の労働環境の改善を図る。

■平和堂 <8276>  2,405円  -269 円 (-10.1%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 平和堂<8276>が急落。大和証券が10日付で投資判断を「2」から「3」へ、目標株価を2800円から2750円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、業績回復局面にあるが、業績モメンタムは鈍いと指摘。5日に発表した18年2月期業績で営業利益が前期比9.3%減の139億1900万円と会社計画の157億円を下振れし、特に利益寄与の大きい単独業績が苦戦したことを考慮して、19年2月期営業利益予想を154億円から144億円(会社予想142億円)へ、20年2月期を同163億円から150億円へそれぞれ下方修正している。

■Jフロント <3086>  1,642円  -168 円 (-9.3%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 J.フロント リテイリング<3086>が急落。10日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想が、売上高4850億円(前期比3.2%増)、営業利益485億円(同2.1%減)、純利益305億円(同7.1%増)と営業減益を見込んでいることが嫌気された。インバウンド需要が引き続き拡大することから増収を見込むものの、大丸心斎橋店の改装や渋谷パルコ再開発への設備投資がかさみ償却負担が膨らむことが利益を圧迫する。営業利益は市場予想の530億円強も下回る見通しだ。なお、18年2月期決算は、売上高4699億1500万円(前の期比3.8%増)、営業利益495億4600万円(同18.7%増)、純利益284億8600万円(同5.3%増)だった。

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