【市況】２３日の株式相場見通し＝ＮＹダウ急落と円高進行を嫌気して大幅反落に

　２３日の東京株式市場では、米中貿易摩擦の悪化を懸念して前日の米株式市場で、ＮＹダウ平均株価が７２４ドルと急落したことに加え、外国為替市場で１ドル＝１０４円台後半へと急速に円高・ドル安が進行していることを嫌気して、日経平均株価は大幅反落となりそうだ。２３日早朝の東京外国為替市場では、１ドル＝１０４円６０銭台と急速に円高・ドル安が進行している。

　２２日の米株式市場では、ＮＹダウ平均株価が前日比７２４．４２ドル安の２万３９５７．８９ドルと大幅続落した。米国と中国の間での貿易摩擦激化に対する懸念から、ＮＹダウ、ナスダックは大幅安となった。トランプ米政権は、中国による知的財産権の侵害を理由に同国製品に対して５００億ドル（約５．２兆円）相当の関税を課することを発表。これを受け、収益に対する中国向け比率が高いボーイングやキャタピラーが急落。米長期金利低下を受け、ゴールドマン・サックスやＪＰモルガン・チェースなど金融株も下落した。アリババ・グループやバイドゥなど中国関連企業の株価も大幅安となった。ナスダック総合株価指数は、前日比１７８．６０８ポイント安の７１６６．６７７と続落した。

　日程面では、ヘアカット専門店チェーン「ＱＢ　ＨＯＵＳＥ」などを運営するキュービーネットをはじめとしたグループ会社の経営管理全般を行う持株会社のキュービーネットホールディングス<6571>が東証１部に、集合住宅および商業施設などでのＷｉ―Ｆｉサービスの提供を手掛けるファイバーゲート<9450>が東証マザーズにそれぞれ新規上場する。

　このほかに、２月の消費者物価指数に注目。海外では、米の鉄鋼・アルミニウム輸入制限が発動、米２月の耐久財受注、米２月の新築一戸建て住宅販売が焦点となる。（冨田康夫）

出所：みんなの株式（minkabu PRESS）