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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~後場もETF買い入れで意外と強含みか

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、後場もETF買い入れで意外と強含みか
・ドル・円は下げ渋り、売り一服で様子見も
・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位はファーストリテ<9983>


■日経平均は反発、後場もETF買い入れで意外と強含みか

日経平均は反発。80.52円高の21461.49円(出来高概算6億9000万株)で前場の取引を終えた。21日のNY市場はFOMC発表後に一時上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比でマイナスだったが、一先ずFOMC通過によるアク抜けが意識された。その他、原油先物相場の上昇のほか、20日のNY市場の上昇等もあり、小動きで始まった。その後のじり高基調が続く中、先物主導によるインデックス売買が押し上げる格好となり、一時21577.57円まで上げ幅を広げる局面もみられた。ただ、国内政治リスクへの警戒や為替の円高基調が重しとなり、前引けにかけてはやや上げ幅を縮めている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは鉱業、石油石炭、サービス、機械、精密機器、その他製品がしっかり。一方で、空運、証券、保険、鉄鋼、電力ガスがさえない。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>が押し上げている。

日経平均は自律反発となったが、先物主導のインデックス売買が中心であり、上昇の割には値下がり数が上回っており、手掛けづらさがうかがえる。日経平均は5日線に上値を抑えられている。ただし、TOPIXは小幅ではあるがマイナスとなっており、後場は日銀のETF買い入れが需給面での下支えになろう。祝日前の日経平均についても、午後に下げ幅を縮めているが、ETF買い入れが支えた格好だった。そのため、不安定な相場展開ながらも、日経平均は意外に強含みとなる可能性が高そうだ。

物色は指数インパクトの大きいファーストリテ、ファナック等の値動きをみつつ、配当志向の物色といったところだろう。資源価格の上昇を背景に、商社株等の押し目も意識しておきたいところである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は下げ渋り、売り一服で様子見も

22日午前の東京市場で、ドル・円は下げ渋り。米利上げペースに対する失望売りなどが一服し、様子見ムードが広がった。

前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後、今年の引き締め回数は3回との見方が広がり、4回以上を期待していた投資家による失望売りが先行。また、クロス円の下げも影響し、ドル・円は一時105円58銭まで弱含んだ。

一方、日経平均株価が堅調となり、円買いの後退でドル売りは一服。ただ、ランチタイムの日経平均先物はやや上げ幅を縮小しており、日本株の一段高を期待した円売りは弱く、ドルは安値圏でもみあいが続きそうだ。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円58銭から106円55銭、ユーロ・円は130円57銭から130円97銭、ユーロ・ドルは1.2338ドルから1.2368ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Shinwa<2437>、カーディナル<7855>など4銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位はファーストリテ<9983>


■経済指標・要人発言

・NZ準備銀
「インフレ率は短期的に一段と低下」

・豪・2月失業率:5.6%(予想:5.5%、1月:5.5%)

・豪・2月雇用者数増減:+1.75万人(予想:+2.0万人、1月:+1.25万人←+1.6万人)


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 1月全産業活動指数(前月比予想:-1.8%、12月:+0.5%)

<海外>
特になし

《DM》

 提供:フィスコ

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