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【市況】6日の香港市場概況:ハンセン2.1%高で3日ぶり反発、アルミ・鉄鋼セクターに買い

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

6日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比624.34ポイント(2.09%)高の30510.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が319.75ポイント(2.67%)高の12311.54ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1164億5000万香港ドルとなっている(5日の売買代金は1184億7000万香港ドル)。

外部環境の不透明感が薄らぐ。貿易摩擦の過度な警戒感が後退するなか、昨夜の米株が上昇した流れを継いだ。トランプ米大統領が予定する鉄鋼・アルミ輸入に高率関税を課す政策に関し、ライアン下院議長が強い懸念を表明。政権内の自由貿易主義者も、大統領令の署名を阻止する動きに出ているとされる。

ハンセン指数の構成銘柄では、消費関連株の上げが目立つ。米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が4.4%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.2%高で引けた。中国の国家発展改革委員会が5日、2018年の「経済・社会発展計画」草案を発表し、小売売上高の増加率が10%前後になるとの見通しを示したことが改めて意識されている。時価総額上位の銀行株やエネルギー株も買われた。

アルミ・鉄鋼セクターもしっかり。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.2%高、鞍鋼(347/HK)が4.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.9%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.0%高で取引を終えている。傘下に鉄鋼会社を持つ民営コングロマリットの復星国際(656/HK)も2.4%高と上昇した。

成長性の高いITハイテク関連セクターも高い。ICファウンドリー中国大手の上海華虹半導体(ファンダメンタル本セミコンダクター:1347/HK)が8.2%、同業の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.2%、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が6.2%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.2%ずつ値を上げた。5日開幕した国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の「政府活動報告」には、「新興産業群の増強」を推進することで「製造強国」や「イノベーション型国家」を目指すという国家戦略が盛り込まれている。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%高の3289.64ポイントで取引を終えた。不動産株が高い。アルミや鉄鋼など素材株も買われた。バイオ医薬関連株、自動車株、空運株、インフラ関連株などもしっかり。

【亜州IR】
《FA》

 提供:フィスコ

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