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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米株安は想定内、VIX指数安定で押し目拾いのスタンス

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米株安は想定内、VIX指数安定で押し目拾いのスタンス
■決算チェック:伊藤園は18年4月期利益見通し引き下げ、17年5月-18年1月期は減益に
■前場の注目材料:三菱自、4年ぶり新型車 世界戦略車で反転攻勢

■米株安は想定内、VIX指数安定で押し目拾いのスタンス

2日の日本株市場は不安定な相場展開になりそうだ。1日の米国市場ではNYダウが400ドルを超える下落となった。トランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムに商務省の提言を上回る25%と10%の輸入関税を賦課する計画を明らかにし、保護貿易への懸念から大幅下落となった。一時600ドルに迫る下落となり、そこからは下げ幅を縮めているが、不安心理が高まりそうだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比520円安の21120円となり、これにサヤ寄せする格好から直近安値をうかがう展開になりそうだ。

また、直近安値水準でのボトム形成が意識されやすいだろうが、このところは引けに掛けての先物主導によるインデックス売りから下げ幅を拡大させる動きが目立つ。欧米市場等も同様の動きであり、グローバルマネーの流れに変化がみられている可能性が高い。米国は大きく下げているが、日本時間の昨夕段階でVIX指数が危険水域とされる20ptを超えてきていた。VIXショックは一巡したとみられているが、警戒感が高まることになりそうだ。

そのため押し目拾いの動きも限られるとみられるが、物色としてはインデックスの影響を避ける中では、中小型株により向かいやすくなりそうだ。外部環境に振らされ難い内需系や5G、ゲーム、バイオといったテーマ株辺りには短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■伊藤園は18年4月期利益見通し引き下げ、17年5月-18年1月期は減益に

伊藤園<2593>は18年4月期の通期営業利益見通しを従来の226億円から220億円(前期比1.0%増)に引き下げている。純利益は同9.8%減の123億円(従来予想は140億円)となる見込み。同時に発表した17年5月-18年1月期(第3四半期累計)決算は、営業利益が前年同期比5.9%減の163億円となった。全国的な低温や大雪など天候不順の影響による販売不振が響いた。また、急激な円高進行による保有外貨建資産の評価損計上や米税制改革に伴う法人税等の追加計上もあり、純利益は同22.6%減の89億円だった。市場予想で18年4月期営業利益は従来の会社計画をやや上回る230億円強と見込まれており、今回の下方修正はやや意外感をもって捉えられるだろう。四半期業績も上期まで1.2%営業増益で推移していたものが今回減益に転じ、ネガティブ視されそうだ。


■前場の注目材料

・日銀、大規模な金融緩和を維持
・中小型の好業績銘柄へ資金シフト
・京セラ、設備投資ITバブル期並みに
・2月大手百貨店売上高、4社で増収
・中小企業に賃上げの機運高まる


・三菱自<7211>4年ぶり新型車 世界戦略車で反転攻勢
・GSユアサ<6674>次世代リチウム電池開発、独ボッシュとの合弁解消


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(2月28日現在、日本銀行)

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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