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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ガンホー <日足> 「株探」多機能チャートより
■ガンホー <3765>  365円 (+18円、+5.2%)

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> が大幅3日続伸し、昨年来高値を更新した。20日付の日本経済新聞で「2017年12月期実績では2割だった海外売上高比率を5年以内をメドに、6~7割に高める」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、従来はスマートフォン向けなどのゲームに関しては、国内でヒットしたものを遅れて海外で提供してきたが、今後は開発段階から世界市場を意識し、国内外での同時配信を目指すという。また、世界販売を視野に入れたゲームを現在、11本開発していることともあり、業績への貢献が期待されている。

■ニチアス <5393>  1,356円 (+48円、+3.7%)

 ニチアス <5393> が大幅高で4日続伸。19日の取引終了後、従来14円を予定していた18年3月期の期末配当について、2円増額して16円にすると発表しており、これを好感した買いが入った。なお、年間配当は30円となり、前期実績の26円に対しては4円の増配になる予定だ。

■デジアーツ <2326>  3,705円 (+115円、+3.2%)

 デジタルアーツ <2326> が大幅高で4日続伸。同社は20日、取引先間のファイル送受信における機密情報漏洩対策として、「FinalCode」がスズキ <7269> に採用されたことを明らかにした。「FinalCode」は、ファイル暗号化・追跡ソリューション(ファイル暗号化ソフト)。ファイル単位で指定した人やグループのみが閲覧できるように制限できるため、仮にファイルが流出しても中の情報は漏洩しない。

■ぐるなび <2440>  1,424円 (+41円、+3.0%)

 ぐるなび <2440> が大幅高で4日続伸。同社は20日、飲食店を紹介する動画の撮影や編集、飲食店情報サイト「ぐるなび」内の店舗情報ページへのアップまでを一括で請け負うサービスの提供を開始したことを明らかにした。このサービスでは、食材や料理、スタッフ、店内外の雰囲気、調理パフォーマンス、お店のおすすめや特徴を1分前後の動画に編集し、店舗情報ページの上部(メイン位置)に掲載。動画は「ぐるなび外国語版」にも掲載されるほか、お店の公式ホームページや店内での二次利用も可能で、飲食店のさらなる集約につなげるとしている。

■東和薬品 <4553>  6,890円 (+180円、+2.7%)

 東和薬品 <4553> が反発して昨年来高値を更新。同社は13日、18年3月期通期の連結業績予想の修正を発表した。経常利益を85億円から120億円(前期比61.8%増)へ、最終利益を58億円から84億円(同50.6%増)へそれぞれ増額した。ただ、売上高は940億円(同10.7%増)で据え置いた。開発品目の見直しで研究開発費が想定を下回るほか、経費削減の進展も利益を押し上げる。売上高は、新規後発薬の伸長や、医薬品卸との協業による販路拡大などで計画通り好調に推移している。

■LINK&M <2170>  1,043円 (+27円、+2.7%)

 リンクアンドモチベーション <2170> が4日続伸。2月初旬に全体相場が大きく崩れるなか調整を余儀なくされたが、その後は一気の切り返しをみせ、前日に昨年来高値を更新、20日も新値追いとなっている。人手不足の一方で裁量労働制を巡る議論など「働き方改革」の推進にはハードルも多い。そのなか企業の人材採用や育成・風土変革・制度設計などのコンサルティングをワンストップで支援する同社の存在が注目されている。業績は18年12月期営業利益が前期比22%増の41億2000万円を見込むなど高成長を継続。株式需給面では直近買い残が増加しているものの、信用倍率1.5倍弱で上値に重さはない。

■Jティッシュ <7774>  1,383円 (+33円、+2.4%)

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]が4日続伸。20日、関西医科大学から、先天性巨大色素性母斑を対象とした新たな臨床研究に用いる母斑組織の高圧処理を受託したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回、関西医科大学が実施する臨床研究は、関西医科大学形成外科講座の森本尚樹准教授らの研究チームが実施するもので、高圧処理により不活化した母斑組織と、自家培養表皮「ジェイス」を患者に移植して治療を行うというもの。不活化した母斑組織を真皮層、「ジェイス」を表皮層に移植することで、母斑細胞が真皮の深い部分まで存在し標準的な治療法では完治できない患者の治療を目的としているという。また、今後は、高圧処理した母斑組織だけではなく、「ジェイス」も関西医科大学に提供するとしている。

■ケネディクス <4321>  711円 (+16円、+2.3%)

 ケネディクス <4321> は6日続伸で25日移動平均線を上回り、戻り足を鮮明化させている。同社は不動産ファンドを運営し、独立系で年金基金の取り込みなどで高実績を持っている。4月8日に任期満了となる日銀黒田総裁が再任される可能性が高まっている。また副総裁もリフレ派の早大教授の若田部氏を充てる方針が伝わっており、ここメディアなどで取り沙汰されていた金融緩和政策の出口戦略の思惑が後退、不動産関連セクターには見直しムードが漂う。そのなか同社は18年12月期の連結営業収益が567億円(前期比2.2倍)と倍増を見込んでおり、トップラインの伸びが際立つ。なお、SMBC日興証券では19日付で同社株の投資評価を「1」継続(目標株価800円)で継続フォローしている。

■JIA <7172>  4,280円 (+70円、+1.7%)

 ジャパンインベストメントアドバイザー <7172> [東証M]が4日続伸し昨年来高値を更新。東海東京調査センターが19日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2550円から4900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターによると、同社の17年12月期業績は、主力のオペレーティングリース事業が好調で、特に航空機の組成・販売が牽引し売上高が前年比44.9%増、純利益が同96.1%増と大幅な増収増益を達成。続く18年12月期も同社のオペリース商品への強い需要から高成長が続く見込みで、売上高47.1%増、純利益61.4%増を予想しているという。

■テクマト <3762>  1,858円 (+23円、+1.3%)

 テクマトリックス <3762> は4日続伸。20日の午前中に、連結子会社クロス・ヘッドが、アマゾン ウェブ サービス(AWS)が提供するクラウド型コンタクトセンターサービス「Amazon Connect」を活用したコンタクトセンターサービス「Managed Connect Service」(MCS)の提供を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。クロス・ヘッドが運営するITインフラ運用サービスと、AWSが提供するクラウドサービスの特徴を組み合わせることで、従来コンタクトセンターを開設する際に大きな負担となっていた設備投資や、維持管理の負荷を大幅に軽減させ、より迅速で容易なコンタクトセンター開設を実現させたのが特徴という。また、MCSのシステムはクロス・ヘッドの運用監視センターと連携して運用代行を行い、顧客の要望に応じて24時間365日のシステム基盤監視サービスの提供も行うとしており、コンタクトセンター開設後の維持管理に関わる業務負担の軽減にも貢献するとしている。

■コスモスイニ <8844>  892円 (+10円、+1.1%)

 コスモスイニシア <8844> [JQ]が地合い悪のなか続伸。アベノミクス相場の立役者である黒田日銀総裁の再任を含めたリフレ路線継続の流れが、不動産関連株に改めて資金を誘導している。一方、訪日外国人観光客の急増でホテル関連需要が押し上げられているなか、長期滞在者向けのアパートメントホテルに対する需要にもインバウンド特需が発生している。そのなか同社は東京、大阪、京都などにアパートメントホテルを次々と開業予定にあり、注目度が高い。東京五輪開催年の2020年には約30棟をオープンする計画が伝わるなか、中期的に業績が飛躍的に伸びる可能性が意識され、脱デフレの象徴株として上値余地を再燃させている。

■東海カ <5301>  1,882円 (+21円、+1.1%)

 東海カーボン <5301> の上げ足が止まらない。13日大引け後に発表した今期業績見通しを評価する買いが続き、株価は連日で上場来高値を更新した。17年12月期の連結経常利益は前の期比7.8倍の132億円で着地。続く18年12月期は前期比3.3倍の440億円に急拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は黒鉛電極の需給逼迫による売価上昇に加え、独SGL社から買収した米社の通期寄与などが収益を押し上げる。なお、前提為替レートは1ドル=105円に設定している。併せて、業績好調による普通配当8円と創立100周年記念配当4円を上積みする形で、今期の年間配当は前期比12円増の24円に大幅増配する方針としており、株主還元の拡充も好感されている。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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