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【注目】前週末26日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

TKP <日足> 「株探」多機能チャートより
■大和自 <9082>  1,600円 (+300円、+23.1%) ストップ高

 大和自動車交通 <9082> [東証2]が続急騰で連日のストップ高。24日、国土交通省と共同で、タクシーを相乗りで割安に利用できるサービスの実証実験を開始したと発表。複数のメディアで取り上げられており、これが刺激材料となった。「相乗りタクシー」は配車アプリを活用して複数の利用者をマッチングし、1台のタクシーに乗せることでタクシーに単独で乗車するよりも割安な運賃で利用できるサービス。同社の参加台数は649台で、3月31日まで実施する予定としている。割安な料金でタクシーの利用頻度を高めることが狙いで、本格導入に向け商機拡大による収益貢献が期待されているようだ。

■TKP <3479>  4,460円 (+575円、+14.8%)

 ティーケーピー <3479> [東証M]が続急騰し実質上場来高値を更新。25日の取引終了後、2月1日にオープンする「横浜駅西口 タカシマヤ ローズホール」のイベントホールの運営を受託したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「横浜駅西口 タカシマヤ ローズホール」は、横浜駅西口から徒歩6分で、1階と2階の2フロアに収容人数615人(1階)、699人(2階)のホールを備える施設。会議やセミナー、パーティーなどはもちろん、多目的なイベントの利用に最適であることから、業績への貢献が期待されている。

■千代建 <6366>  1,081円 (+135円、+14.3%)

 東証1部の上昇率トップ。千代田化工建設 <6366> が急騰し昨年来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を650円から1200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、主力のLNG受注環境が改善に向かう可能性が高まってきたことや、大型案件の業績不透明感の払拭から、株価は今後の業績を織り込む局面に入ると予想。18年3月期の営業損益予想を176億円の赤字から94億円の赤字へ、19年3月期の営業利益予想を76億円から87億円へ、20年3月期を同70億円から127億円へ上方修正している。

■コスモスイニ <8844>  938円 (+106円、+12.7%)

 コスモスイニシア <8844> [JQ]が急反騰。ここ急騰後の反動で調整が入り前日は5日移動平均線を下回ったものの、26日は高水準の押し目買いが入り大きく切り返してきた。時価予想PERは9倍前後と割安感があり、目先利益確定売りをこなしつつ2013年5月以来となる4ケタ大台を意識する展開が続く。訪日客の急増でホテル関連需要が押し上げられている。特に長期滞在者向けにアパートメントホテルの需要が強く喚起されており、不動産流動化の流れと相まって関連銘柄の株価を強く刺激している状況だ。そのなか同社は東京、大阪、京都などに訪日客専用ホテル、アパートメントホテル、ビジネスホテルを続々開業予定にあり、中期的な成長余地の大きさが株価の見直し買いを誘っている。同社は旧リクルートコスモスでバブル期の1990年7月には6万7000円(修正後株価)の最高値をつけるなど天井は極めて高い。

■KOA <6999>  2,715円 (+254円、+10.3%)

 東証1部の上昇率4位。KOA <6999> は急反騰。同社は25日取引終了後、非開示だった18年3月期の連結経常利益予想を前期比85%増の61億6000万円と発表、また未定だった年間配当について33円(前期実績29円)と前期比4円増配することも合わせて発表しており、これがポジティブサプライズとなった。主力製品である抵抗器が中国向けなどに好調なほか、自動車向け需要も取り込み業績に反映させた。

■IIJ <3774>  2,470円 (+189円、+8.3%)

 東証1部の上昇率7位。インターネットイニシアティブ <3774> が続急伸。同社は企業向けを中心にネット接続サービスを手掛け、システム構築やメンテナンスにも展開する。25日取引終了後、仮想通貨などデジタル通貨の取引・決済を行う金融サービス事業に参入することを発表、これが強く株価を刺激する格好となった。伊藤忠商事 <8001> や野村ホールディングス <8604> など各業界を代表する企業と合弁会社「ディーカレット」を1月10日付で設立しており、18年度下期から「デジタル通貨交換サービス」、「デジタル通貨を利用した決済サービス」を開始する計画。

■総合メディカル <4775>  6,940円 (+530円、+8.3%)

 東証1部の上昇率8位。総合メディカル <4775> が6日続伸。25日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比19.9%増の49.6億円に伸びて着地。16年12月に買収したみよの台薬局グループの業績上積みが収益を押し上げた。併せて、創立40周年記念配当5円を実施する形で、今期の年間配当を従来計画の55円→60円(前期は50円)に増額修正したことも支援材料となった。

■神戸物産 <3038>  4,815円 (+365円、+8.2%)

 東証1部の上昇率9位。神戸物産 <3038> が3日ぶりに急反発。同社は25日取引終了後に、17年12月度の単独業績を公表。営業利益は12億4800万円(前年同月比13.1%増)と、前月の9.9%減益からプラスに転換したことが好感されたようだ。売上高は227億1900万円(同8.3%増)となった。業務スーパーの新規出店が7店舗あり、前年同月に比べて45店舗増加した効果に加え、利益面では前年同月よりも円高で推移したことで輸入品の仕入れコストが減少したことなどが寄与した。

■北の達人 <2930>  2,619円 (+167円、+6.8%)

 北の達人コーポレーション <2930> の株価は、4日ぶりに反発に転じ波乱相場がやや落ち着きをみせはじめている。同社は前週末の19日取引終了後、2月14日現在の株主を対象に1株を3株とする株式分割を実施すると発表したことが買い材料され、週明け22日には、前週末比500円ストップ高の2910円まで買い進まれた。ところが、同社は12日に、18年2月期の経常利益(非連結)を従来予想の7億7700万円(前期比44.8%増)から14億1700万円(同2.6倍)への上方修正を発表した。さらに、業績好調に伴い今期の年間配当を従来計画の5円50銭から8円に大幅増額修正している。広告の自社運用化で新規顧客獲得の効率性が向上し、広告宣伝費が想定を大幅に下回ることが利益上振れの要因。この大幅な利益上方修正を好感して、15日から既に株価が上昇基調となっていたことから、同社の株価は12日終値の1374円から22日終値の2910円まで、6営業日で約2.1倍の急騰をみせた。この短期急騰の反動もあり、23日から25日までの3日間は利益確定の売りが先行していたようだ。

■日揮 <1963>  2,537円 (+148円、+6.2%)

 日揮 <1963> が急反発し昨年来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2200円から3000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、採算悪化リスクの後退で中期的な業績回復に向かうとの見方を強めており、受注獲得力を再評価するほか、主力のLNGなどプラントの受注環境も回復に向かうことで、株価は今後の受注回復を織り込むタイミングと指摘している。

■積水樹 <4212>  2,490円 (+123円、+5.2%)

 道路資材を主力とする積水樹脂 <4212> が急反発。25日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比11.2%増の72億円に伸びて着地したことが買い材料視された。防音壁で高規格道路や新幹線向けアルミ枠透明板が好調だったほか、スポーツ施設向けのグラウンド用人工芝や工場・物流施設向けメッシュフェンスの販売も伸ばした。販管費の抑制なども増益の要因となった。

■楽天 <4755>  1,020.5円 (+44.2円、+4.5%)

 楽天 <4755> が大幅反発。同社は26日、米小売り大手のウォルマートと提携したと発表。これが材料視されたようだ。この提携の一環として、7~9月に日本でネットスーパー事業の協働運営を開始する予定。また、米国では年内にウォルマートの実店舗や「Walmart.com」で、「楽天Kobo」の提供する電子書籍やオーディオブック、電子書籍リーダーなどを量販店として独占販売するとしている。

■日軽金HD <5703>  319円 (+12円、+3.9%)

 日本軽金属ホールディングス <5703> が3日ぶりに反発。大和証券は25日、同社株の投資判断を新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は360円に設定した。同社は幅広い分野で事業を展開するアルミ総合メーカー。同証券では「EV(電気自動車)・PHEV(プラグインハイブリッド車)向けバッテリー冷却プレートやリチウムイオン電池関連部材などの車載・情報インフラ関連新製品」「好調な国内需要を背景に能力増強中のトラック架装事業」「日系メーカーの海外生産増が追い風となる二次合金事業」に注目。各事業の地道な利益積み上げによる中長期での業績成長を見込んでいる。

■ドリコム <3793>  1,255円 (+47円、+3.9%)

 ドリコム <3793> [東証M]が3日続伸。同社は25日引け後、17年4-12月期業績予想の修正を発表、本業のもうけを示す営業利益は従来予想の1億7000万円から3億4100万円に倍額に上方修正しており、これを評価する買いを呼び込んだ。既存のゲームアプリが会社側の想定を上回る伸びを示し全体に寄与した。広告宣伝費の後ズレも利益に反映されている。

■ブロンコB <3091>  3,515円 (+110円、+3.2%)

 ブロンコビリー <3091> が4連騰。岩井コスモ証券が25日付で投資判断を新規「B+」、目標株価3850円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。17年12月期は8期ぶりの営業減益となったが、同証券では前下期から各種の施策が奏功し、既存店売上高が回復傾向にある点を評価。18年12月期は積極的な出店で2ケタ増収増益基調に転じる見通しであり、最高益更新が見込まれている。また、20年12月期に200店舗の達成を目標としており、中期的な成長期待は大きいとしている。

■ヤマハ <7951>  4,770円 (+135円、+2.9%)

 ヤマハ <7951> が3日ぶり反発、連日の上場来高値更新となった。中国向けに電子ピアノなどが好調で収益を牽引している。SMBC日興証券では25日付で同社の投資評価を「2」から「1」に引き上げると同時に目標株価を3600円から6200円に大幅に引き上げており、これを材料視する買いを引き寄せた。18年3月期の最終利益は前回予想の537億円から580億円(前期比24.1%増)に増額している。

■島津 <7701>  2,872円 (+79円、+2.8%)

 島津製作所 <7701> が反発し上場来高値を更新。東海東京調査センターが25日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を3500円としたことが好材料視されているようだ。FPD(フラットパネルディスプレー)製造装置向けターボ分子ポンプを中心とする産業機器事業が好調なうえ、主力のクロマトグラフ・質量分析装置など計測機器事業が堅調なことから、同センターでは18年3月期営業利益が前年比13%増の420億円(3期連続過去最高)と会社計画の400億円を上回ると予想しているほか、19年3月期も2ケタ営業増益が続くと予想している。

■オンワード <8016>  952円 (+26円、+2.8%)

 オンワードホールディングス <8016> が反発し、昨年来高値を更新した。26日付の日本経済新聞で「2019年2月期の連結営業利益は、今期予想比54%増の100億円程度になりそうだ」と報じられており、好業績観測を好感する買いが入った。記事によると、好採算のネット通販での販売を伸ばすほか、物流や仕入れの仕組みを効率化してコスト削減を強化するという。また、不採算店舗の閉鎖を進めるほか、販売好調な店舗の増床を検討するとあり、収益力の強化が期待されているようだ。

■オービック <4684>  8,900円 (+220円、+2.5%)

 オービック <4684> が3日ぶりに反発。25日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比15.2%増の268億円に伸びて着地したことが買い材料視された。企業のシステム投資が回復するなか、主力の統合業務ソフト「オービック7シリーズ」の販売が伸びたことが寄与。運用支援サービスやクラウドソリューションといったシステムサポートが好調だったことも収益を押し上げた。通期計画の336億円に対する進捗率は80.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。併せて、業績好調による普通配当10円に加え、創立50周年記念配当10円を上積みする形で、今期の期末配当を従来計画の47.5円→67.5円に大幅増額修正したことも支援材料となった。

■ブライトパス・バイオ <4594>  874円 (+17円、+2.0%)

 ブライトパス・バイオ <4594> [東証M]が3日続伸。25日の取引終了後、東京大学および神奈川県立がんセンターと完全個別化がんワクチン療法に用いるネオアンチゲン同定法に関する共同研究を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同共同研究は、正確な遺伝子変異解析に質量分析を組み合わせることで、がんワクチンとして用いるネオアンチゲンの同定精度を大きく高めることを目指すもの。先駆的な遺伝子研究やプロテオミクス研究、がん免疫研究を行う東京大学先端科学技術研究センター油谷浩幸教授と、東京大学アイソトープ総合センター川村猛准教授、神奈川県立がんセンター臨床研究所笹田哲朗部長を中心に進められ、これに国内および米国で2つのがんペプチドワクチンの臨床試験を進めるブライトパスが加わることで、ネオアンチゲン同定法を次世代がん治療法となる完全個別化がん免疫療法の臨床応用へつなげるとしている。

■イチネンHD <9619>  1,827円 (+32円、+1.8%)

 イチネンホールディングス <9619> が続伸。25日の取引終了後、「SPOT」ブランドの自動梱包機や封緘機および結束機などの製造・販売を行う昌弘機工(大阪府四条畷市)の全株式を取得し、子会社化したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。機械工具販売事業における取扱商品を充実させるとともに、新たな商圏に進出することで、同事業のより一層の拡大を図るのが狙い。なお、18年3月期業績への影響は軽微としている。

■シンフォニア <6507>  500円 (+8円、+1.6%)

 シンフォニアテクノロジー <6507> が続伸。上値追いに弾みがついてきた。前日は日経平均が大幅安となるなか、商いを急増させ逆行高と気を吐いたが、26日も売り買い高水準のなか一時5.3%高に買われる場面があった。昨年9月19日につけた510円を約4ヵ月ぶりに上抜き昨年来高値を更新、時価は2006年5月以来11年8ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。同社は電子精密機器などの製造を手掛け、自動車用試験装置分野でも高い実績を持つ。環境規制強化を背景とした世界的なEVシフトの動きが、ビジネスチャンスを広げている。1922年、大正時代にバッテリー式運搬車の第1号機を製造しており、同分野の展開力では業界に先駆している。EV向け高速ダイナモ試験設備分野で国内トップシェアを誇り、世界初方式のEV用モーターシミュレーターを開発するなど、その技術力が注目され始めている。

■JCRファ <4552>  5,610円 (+80円、+1.5%)

 JCRファーマ <4552> が反発。同社は25日取引終了後、18年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を204億円から207億円(前期比14.5%増)へ、営業利益を35億円から41億円(同73.6%増)へそれぞれ増額した。遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」が昨年発売の液状製剤の寄与もあって売上高拡大に反映された。また利益率の改善も営業利益および最終利益を押し上げている。これが好感される形で投資資金を呼び込んでいる。なお、あわせて発表した第3四半期累計の連結決算は売上高152億4800万円(前年同期比16.4%増)、営業利益33億200万円(同77.7%増)と高変化を示した。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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