【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東エレク、トヨタ、黒谷
東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>などの半導体関連株が円高にも関わらずしっかり。半導体セクターは昨年11月下旬に急速な調整を余儀なくされたが、売り一巡感が出ており戻りを窺う展開。東エレクは2万円を下限とするボックス相場に入っているが上限ラインとして2万2000円が意識されている。米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が年初から浮上に転じており、前週末時点では1300ポイント台で推移している。
■SGホールディングス <9143> 2,495円 +29 円 (+1.2%) 本日終値
SGホールディングス<9143>が4日続伸。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は3000円とした。宅配便の運賃是正による利益成長が当面継続するとみている。「過度に数量を追わず、荷物の入れ替え(収益性を重視する荷物選別)を進める同社の戦略は、利益成長に直結しやすい」と評価している。同証券では18年3月期の連結営業利益は640億円(会社予想580億円)、19年3月期は同680億円と予想している。
■トヨタ自動車 <7203> 7,733円 +80 円 (+1.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が頑強。外国為替市場で1ドル=110円台前半まで円高が進行するなか、輸出セクターで特に為替感応度の高い自動車セクターは円高による収益デメリットが懸念される場面。しかし、マーケットでは米国を中心とした世界景気の拡大が、自動車販売を実需で支えるとの見方が強まっており、両銘柄とも下値では買いが厚い。なお、トヨタの今期想定為替レートは110円、ホンダは109円で実勢よりもまだ円高水準に設定されている。
■エボラブルアジア <6191> 2,500円 +24 円 (+1.0%) 本日終値
エボラブルアジア<6191>が高い。前引け後に、ロボットアプリ開発のヘッドウォータース(東京都新宿区)に資本参加したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ヘッドウォータースは、ソフトバンクロボティクス(東京都港区)の人型ロボット「Peppar」を中心に独自開発したロボットアプリを提供する企業。エボラブルアジアでは、ヘッドウォータースの今後の成長による投資リターンのほか、事業シナジーとして、ITオフショア開発事業と連携しサービスや品質の向上を図るとしている。なお、18年9月期業績への影響は軽微としている。
■スター・マイカ <3230> 1,707円 +16 円 (+1.0%) 本日終値
スター・マイカ<3230>は反発。この日、住宅ローンの選択を最適化する各種サービスを提供するWhatzMoney(東京都目黒区)と、住宅ローン借入支援ソリューションサービスの提供で業務提携をした発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、リノベーションマンションの提案だけではなく、住宅ローンの選定、審査、契約までをワンストップに提案するサービスを提供することで、両社のサービス拡大およびリノベーション市場の活性化を図るのが狙い。スター・マイカは、リノベーションマンションの購入検討者に対し、収入状況、家族構成などを元に全国750金融機関のなかから最適な住宅ローン提案を行うことで、リノベーションマンションの物件選びと資金計画の両面からライフプラン設計を支援。一方、WhatzMoneyは、自社開発した住宅ローン提案書作成ツール「CalC(カルク)」をスター・マイカへ提供し、ツールのユーザビリティー改善を図るとともに、購入検討者に対して金融機関とのやり取りや公的書類の用意などの諸手続きの一部を個別サポートするとしている。
■ソースネクスト <4344> 1,502円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
ソースネクスト<4344>は5日続伸し昨年来高値を更新。この日の午前中、1月15日付で世界50言語以上に対応した通訳デバイス「POCKETALK(ポケトーク)」の韓国での販売権を取得したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。POCKETALKは世界50言語以上に対応し、話しかけるだけで指定した言語へ訳して音声で返す超小型のIoT製品。既に日本国内および米国、カナダでの独占販売権を取得しており、今後は韓国での販売も開始するとしている。
■ファンコミ <2461> 892円 -19 円 (-2.1%) 本日終値
ファンコミュニケーションズ<2461>が続落。15日の取引終了後に発表した12月度の月次業績速報で、連結ベースの売上高が前年同月比5.3%減となり、3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。アフィリエイト広告サービスのCPA型アドネットワーク事業が同6.6%減となり、2カ月連続で前年割れとなったことが響いた。また、アドネットワークや行動ターゲティングなどのCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業は9.7%減と3カ月連続で前年実績を下回った。
■日本郵船 <9101> 2,932円 -26 円 (-0.9%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が軒並み値を下げた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日15日に15ポイント安の1264と4日続落、ばら積み船市況の軟化が嫌気されている。外国為替相場も足もと円高が一服しているとはいえ、1ドル=110円台後半の推移と円高警戒ムードは拭えず、ドル建て決済の海運セクターにとってはマイナス材料として意識されている。
■モリテック スチール <5986> 1,322円 +300 円 (+29.4%) ストップ高 本日終値
モリテック スチール<5986>がストップ高、バブル時の1990年につけた上場来高値1360円も視界に入ってきた。板金加工大手で自動車業界向けに高水準の受注を確保しており、18年3月期営業利益は前期比16%増の8億円を見込む。上期の進捗率からさらに上振れする公算が大きい。また、トヨタ自動車<7203>が電気自動車(EV)の普及に対応する動きをみせるなか、充電などのインフラ面の充実が急がれる段階にある。モリテックはEV向けケーブル自動巻き式充電スタンドを手掛けており、商機拡大の思惑が浮上、投機資金流入の拠り所となっている。
■黒谷 <3168> 1,668円 +300 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値
15日、黒谷 <3168> [東証2]が決算を発表。18年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益が前年同期比28倍の6.7億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。スクラップを中心に販売数量は減少したものの、銅価格が高値圏で推移し利ざやが拡大したことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の11.6億円→15.1億円に29.8%上方修正。減益率が30.5%減→9.8%減に縮小する見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが13.2倍→10.3倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。併せて、2月28日現在の株主を対象に1→2の株主分割を実施すると発表。株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いも向かった。
●ストップ高銘柄
ファンクリG <3266> 172円 +50 円 (+41.0%) ストップ高 本日終値
北の達人 <2930> 2,074円 +400 円 (+23.9%) ストップ高 本日終値
エルテス <3967> 2,815円 +500 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
メディアシーク <4824> 609円 +100 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
レカム <3323> 393円 -80 円 (-16.9%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース