【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):デンソー、NaITO、ブランジスタ
デンソー <日足> 「株探」多機能チャートより
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング<7169>が高い。この日正午ごろ、みつばち保険グループ(東京都豊島区)の発行済み株数の46.25%を取得して子会社化とすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の株式取得は、保険ショップチャネルの強化を行い、チャネル間の相互連携によるシナジーを発揮することで、さらなる企業価値向上を図るのが狙い。なお、子会社化に伴う業績への影響は軽微としている。
■デンソー <6902> 6,925円 +162 円 (+2.4%) 本日終値
デンソー<6902>が続伸し上場来高値を更新した。同社はきょう、京都大学発のベンチャー企業であるFLOSFIA(京都市)と資本・業務提携したことを明らかにした。両社はこのほど、次世代のパワー半導体の材料として、コランダム構造酸化ガリウムの車載応用に向けた共同開発を開始することを決定。また、これにあわせてデンソーがFLOSFIAのシリーズCの新株を引き受ける資本提携を実施した。
■タツタ電線 <5809> 915円 +18 円 (+2.0%) 本日終値
タツタ電線<5809>が3日ぶり反発。岩井コスモ証券が12月29日付で投資判断「B+」を継続しつつ、目標株価を790円から1000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。スマートフォン向け電磁波シールドフィルムの好調で、18年3月期上期業績は計画の営業利益26億円を大きく上回る31億3300万円(前年同期比47.3%増)で着地。これに合わせて通期予想を営業利益で44億円から48億円へ上方修正したが、同証券では、下期見通しを保守的として同53億円(同23.7%増)を予想。今期からスタートした中期経営計画では最終年度の20年3月期に営業利益54億円を計画しているが、出足好調で今後計画見直しもあり得るとみている。
■アダストリア <2685> 2,242円 -37 円 (-1.6%) 本日終値
アダストリア<2685>が3日続落し、連日で昨年来安値を更新した。イツ証券が12月29日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を2800円から2400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券によると、会社側では16年2月期の業績回復を受けて、再成長に向けた戦略投資を進めてきたが、成果発揮に課題があるほか、既存事業の収益性も低下していると指摘。同証券では、18年2月期の営業利益は71億円を予想しており、15年2月期の同60億円は超過するものの、16年2月期の160億円を大幅に下回ると予想。また、19年2月期は3期ぶりに営業増益を予想するが、稼ぐ力の回復に向けた経営計画の再考が課題になるとしている。
■NaITO <7624> 384円 +75 円 (+24.3%) 本日終値
NaITO<7624>が急騰。長期波動でみても同社株は2007年に370円の高値をつけているが、そのフシも突破した。機械工具の専門商社で、主力部門である金属加工用の切削工具などを中心に旺盛な設備投資需要を取り込むことに成功している。親会社は名証1部に上場する鉄鋼・機械商社の岡谷鋼機<7485>でこちらも自動車業界向けに鉄鋼が高水準、NaITOの株価にも好影響を与えている。18年2月期営業利益は6億5000万円(前期比30.8%増)と高変化を見込むが、第3四半期時点の進捗率からさらなる増額が有力視される。
■ブランジスタ <6176> 2,065円 +400 円 (+24.0%) ストップ高 本日終値
ブランジスタ<6176>が続急騰。12月31日、子会社ブランジスタゲームが運営する3Dスマホクレーンゲーム「神の手」が、同日付で100万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「神の手」は、年末年始にテレビCMの全国放送を開始し、これにあわせて企業とのタイアップによる豪華景品企画なども実施しており、これがDL数の増加に寄与したもよう。また、WEB上でのプロモーションも引き続き実施し、さらなる利用者の増加を見込んでいるとしている。
■ソルクシーズ <4284> 1,689円 +300 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
ソルクシーズ<4284>がストップ高。同社はSBIホールディングス<8473>のグループ会社でフィンテック分野でのシステム構築に向け技術協力しており、仮想通貨関連株物色の流れが波及。仮想通貨「リップル(XRP)」が昨年12月中旬から急激な値上がりを演じ、この半月程度で10倍強に値を上げている。SBIは、発行体のリップル社に出資しているほか、「SBIリップルアジア」というジョイントベンチャーも傘下に持つなど、リップルの展開に注力している。こうしたなか、SBIグループの同社株に買い人気が膨らんだ。
■アイスタディ <2345> 1,721円 +300 円 (+21.1%) ストップ高 本日終値
カイカ<2315>が反発したほか、アイスタディ<2345>はストップ高に買われた。カイカは12月29日取引終了後にアイスタディと資本業務提携することを発表、ネクスグループ<6634>が保有するアイスタディ株式24万株(議決権比率12.07%)を取得する。アイスタディはシステムエンジニア向けを中心にeラーニングなど学習ソフトの製造販売を手掛けている。今回の提携では、ブロックチェーン技術を利用した人材総合ビジネス構想で協業を図る方針で、これを材料視する買いが入った。
■スターティア <3393> 1,135円 +150 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
12月29日、スターティア <3393> が18年3月期の連結最終利益を従来予想の1億1200万円→4億1500万円に3.7倍上方修正。増益率が22倍→83倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。ITインフラ関連事業で複合機やネットワーク機器の販売が伸びるうえ、コスト削減の進展も上振れに貢献する。保有する投資有価証券の一部売却に伴い、売却益3.1億円が発生したことも最終利益を押し上げる。
●ストップ高銘柄
レカム <3323> 229円 +50 円 (+27.9%) ストップ高 本日終値
杉村倉庫 <9307> 1,699円 +300 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
不二精機 <6400> 519円 +80 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース