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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~シクリカル銘柄への資金シフトを意識

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:シクリカル銘柄への資金シフトを意識
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の買い越し
■前場の注目材料:リニア工事、不正入札疑惑 特捜部、大林組を捜索


■シクリカル銘柄への資金シフトを意識

米雇用統計の結果を受けたスタートとなるが、米労働省が8日発表した11月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が22.8万人増と、コンセンサス(19.8万人増)を上回る結果となった。賃金の伸びは緩やかなものにとどまったものの、経済が好調な状態であることを示した。11日の日本株市場はこれを材料視した流れから買いが先行することになりそうだ。

その後は12日-13日の連邦公開市場委員会(FOMC)に市場の関心が移るが、今回のFOMCでは利上げ実施が確実視されており、FFレートは現行の1.00-1.25%から1.25-1.50%へと引き上げられる見込み。そのほか、2018年の利上げ見込み回数の変更の有無も注目されよう。来年は2回ないし3回の利上げ実施が予想されるなか、仮に3回となるようだと為替市場では円安・ドル高方向に進む可能性があり、株式市場には好感されそうだ。

SQ通過で海外勢はクリスマス休暇に入るところが多く、参加者は次第に限られてきそうだが、外部環境の落ち着き等もあって個人主体による年末高を意識した物色が活発化しそうである。また、日経平均は25日線を突破し、直近のもち合いレンジを上放れつつある。レンジ突破への期待が高まる中、直近でピークをつけた11月9日高値23382.15円への意識が高まろう。

物色としては足元で売り買いが交錯しているハイテク株のリバウンド継続を引き続き見極めつつ、シクリカル銘柄への資金シフトが続くとみておきたい。また、個人主導になりやすく、高値圏に位置する中小型銘柄への一段高を狙った売買のほか、2018年のテーマとなりうる銘柄への物色が活発化する可能性がありそうだ。IPOラッシュとなることも、個人の売買を活発化させる一因となる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り660万株、買い770万株、差し引き110万株の買い越しとの観測。

12月 04日(月):470万株の買い越し
12月 05日(火):19万株の買い越し
12月 06日(水):540万株の買い越し
12月 07日(木):760万株の買い越し
12月 08日(金):720万株の買い越し


■前場の注目材料

・11月米雇用、22.8万人増
・NYダウは上昇(24329.16、+117.68)
・米税制改革実現への期待
・好業績銘柄への物色意欲の強さ
・ナスダックは上昇(6840.08、+27.40)
・シカゴ日経225先物(22845、+55)
・ドル円、1ドル113円50-60銭
・NY原油は上昇、(57.36、+0.67)
・日経平均は上昇(22811.08、+313.05)
・マザーズ指数は上昇、(1169.32、+10.17)


・リニア工事、不正入札疑惑 特捜部、大林組<1802>を捜索
・サイバー防衛局、見送りへ 政府最終調整 新設余地乏しく


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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