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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 総選挙期間中は株高という経験則があるが…

株式評論家 杉村富生

「総選挙期間中は株高という経験則があるが…」

●イベント・リスクは避けよ、との先人の教え!

 1960年以降、衆議院の解散・総選挙は15回行われている。解散日から投開票日の前々日(金曜日)までの日経平均株価の騰落率は「14勝1敗」(プラスが14回)という好成績だ。勝率は93.3%である。これが「選挙期間中は株高」の根拠になっているが、問題は“その後”だろう。

 総選挙となると、与野党ともにバラ色の公約を掲げる。マーケットはそれに期待する。しかし、投開票後は現実に戻る。それに、2005年、2012年、2014年のように自民党が大勝、政治の安定→政策遂行能力の高まり→株高のパターンは例外的なケースである。

 まして、今回は政界再編を含め、状況はグシャグシャだ。先がまったく読めない。民進党は確実に“解党”の道を歩んでいる。「希望の党」(小池新党)が受け皿になるのだろうが、国政レベルでどの程度、影響力を行使できるか。まあ、今回は公明党、共産党とはたもとを分かっている。都議選のような自民党の惨敗はないと思う。

●動き始めた汽車に飛び乗るのがセオリー!

 いずれにせよ、10月20日までに日経平均株価が2万0868円(2015年6月24日の戻り高値)を上回るようなら強気ムードに流されず、手堅く利食い優先(売り上がり)、現金(キャッシュ・ポジション)比率を高める作戦が有効と判断する。

 そう、先人はイベント・リスクは避けよ! と教えている。一方、物色面では米軍発の情報セキュリティ会社「ブループラネットワークス」に出資している大興電子通信 <8023> [東証2]、出戻り態勢が鮮明なUUUM <3990> [東証M]、材料豊富、かつパナソニックグループの三社電機製作所 <6882> [東証2]、監視カメラ・車載カメラのテックポイント・インク <6697> [東証M]などの小物に妙味があろう。

 このほか、再騰開始、エヌビディアと連携のアセンテック <3565> [東証M]、量子コンピューター自動運転EVなど切り口多彩なエヌエフ回路設計ブロック <6864> [JQ]に注目できる。

 さらに、新型電池関連のオハラ <5218> 、安永 <7271> 、電磁波防止の岡谷電機産業 <6926> 、トヨタグループが主要ユーザーの大泉製作所 <6618> [東証M]、急動兆のアルファクス・フード・システム <3814> [JQG]も狙える。短期・順張りは徹底して強い銘柄にマトを絞る(動き始めた汽車に飛び乗る)、これがセオリーである。

2017年9月28日 記

株探ニュース

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