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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:東海カ、ユニファミマ、アルコニクス

東海カ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東海カーボン <5301>  1,068円  +150 円 (+16.3%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 東海カーボン<5301>がストップ高。この日の朝方、黒鉛電極メーカーの独SGL GEホールディングス社から、米国事業を担うSGL GEカーボン・ホールディング(デラウェア州)の全株式を129億円で取得すると発表しており、事業拡大への期待感から買いが入っているようだ。今回の株式取得は、SGL GEホールディングスの買収を計画する昭和電工<4004>に対して、米競争当局がSGL GEカーボンの他社への譲渡を承認の条件としていたことを受けて、東海カーボンが譲受先となったもの。これにより東海カーボンは、世界最大の電炉鋼市場である北米におけるプレゼンスの向上を図るほか、アジア・欧州・北米の「3極体制」を築くことで、グローバルプレーヤーとしての事業基盤の構築を目指すとしている。なお、昭電工が10月2日付でSGL GEホールディングスを取得するのに合わせて東海カは契約を結び、11月上旬にSGL GEカーボン株を取得する予定。なお、17年12月期業績への影響は軽微としている。また、東海カーボンの発表を受けて、昭電工も一時、前日比340円(10.2)%高の3680円まで買われている。

■ユニファミマ <8028>  6,160円  +490 円 (+8.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> が続急伸。増益報道を材料に大幅高でスタートしたが、11時に業績修正を発表したことで上げ幅を広げている。18年2月期上期(3-8月)の連結税引き前利益を従来予想の243億円→340億円に39.9%上方修正。増益率が17.2%増→64.0%増に拡大し、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。コンビニエンスストア事業で「ファミリーマート」へのブランド転換を進め、転換した店舗の売上が計画を上回ったことが寄与。上期に予定した店舗の閉鎖が下期にずれ込んだことも上振れの要因となった。さらに、総合小売事業においてアピタとピアゴでの経費削減が進んだことも利益を押し上げた。

■鳥居薬品 <4551>  3,275円  +240 円 (+7.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 鳥居薬品<4551>が大幅高となり年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後に、スギ花粉症に対するアレルゲン免疫療法薬「シダキュア スギ花粉舌下錠」について、国内での製造販売承認を取得したと発表。これが期待材料となっているようだ。アレルゲン免疫療法とは、アレルギー疾患の原因である「アレルゲン」を少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を治したり、長期にわたって症状を抑える可能性のある治療法。シダキュアは国内で初めて成人から小児まで使用可能となった舌下錠で、発売時期については薬価収載後、決定次第公表するとしている。

■アルコニックス <3036>  2,001円  +144 円 (+7.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位
 27日、アルコニックス <3036> が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の24億円→37.5億円に56.3%上方修正。増益率が16.0%増→81.2%増に拡大し、6期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。M&Aなどで子会社化した装置材料や金属加工といった製造業を中心にグループ全体の業績が好調だったことが寄与する。なお、通期業績は精査中とし、経常利益は従来予想の49億円(前期は43.5億円)を据え置いた。

■ソラスト <6197>  2,167円  +129 円 (+6.3%)  11:30現在
 医療機関への業務請負・人材派遣を主力とし、在宅サービスを中心とする介護や保育事業も手掛けるソラスト<6197>は3日ぶり反発。同社は27日取引終了後、愛媛県、関東圏、関西圏などで通所介護(デイサービス)を中心に35の事業所で介護サービス事業を運営しているベストケア(本社・愛媛県松山市)を10月31日付で子会社化すると発表した。ソラストは21年3月期までに売上高1000億円、営業利益70億円、営業利益率7%の達成を掲げている。このビジョン達成の牽引役として、17年3月期に125億円であった介護事業の売上高を早期に300億円以上とするため、スピード感を持った事業の拡大を図っており、その手法として積極的にM&Aを実施している。

■新電元工業 <6844>  7,260円  +280 円 (+4.0%)  11:30現在
 新電元工業<6844>が3日ぶりに反発している。27日の取引終了後、米ワイトリシティ社(マサチューセッツ州)と電動車両向けの非接触電力伝送(ワイヤレス給電)技術に関するライセンス契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入っている。ワイトリシティ社の非接触電力伝送技術は磁界共鳴方式と呼ばれるもので、送電コイルと受電コイルの距離が大きくなっても高い効率で電力を伝送できるのが特徴。また、送電コイルと受電コイルの位置ずれに対する堅牢性も高く、電動車両への応用に適しているという。新電元では、今回の技術ライセンス契約を機に、長年培ってきた高信頼性車載機器における小型・軽量化技術やインフラ機器における高効率・小型・耐環境設計技術などを生かし、電動車両向けの非接触電力伝送システムの早期製品化を進めるとしている。

■クラボウ <3106>  311円  +11 円 (+3.7%)  11:30現在
 クラボウ<3106>は大幅反発し年初来高値を更新。この日の朝方、O157などの微生物を簡単に検査できる腸内病原性微生物の遺伝子検査キット「GeneFields(ジーン・フィールド)EHEC/SS」を10月2日から発売すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「GeneFields」は、食品従事者の検便検査で対象項目となるサルモネラ菌、赤痢菌、腸管出血性大腸菌(O157など)の3種類の腸内病原性微生物の遺伝子を一度に判定することが可能。煩雑なDNA抽出を行うことなく、独自開発の核酸クロマト用ストリップと試薬を用いることで、高額なリアルタイムPCR装置を必要とせず、汎用的なPCR装置で検出までを行えるため中小規模の検査機関にも導入しやすい検査キットだという。なお、販売に関しては、極東製薬工業(東京都中央区)と国内での独占販売契約を締結し販売する予定。初年度1億円、19年度3億円の販売を目指すとしている。

■三井住友建設 <1821>  632円  +16 円 (+2.6%)  11:30現在
 27日、三井住友建設 <1821> が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の80億円→120億円に50.0%上方修正。従来の33.0%減益予想から一転して0.6%増益を見込み、4期連続で上期最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。売上は計画を若干下回るものの、手持ち工事の採算が想定より上向くことが利益上振れの要因となる。なお、通期の経常利益は従来予想の197億円(前期は261億円)を据え置いた。

■ダイキン工業 <6367>  11,420円  +235 円 (+2.1%)  11:30現在
 ダイキン工業<6367>が3日ぶりに反発。ドイツ証券は28日、同社株のレーティングを「ホールド」から「バイ」に引き上げた。目標株価は1万2000円から1万4500円に見直した。第1四半期決算は想定内な結果となり「過度な期待感が抜け落ち、中長期成長を見据えて投資機会が創出された」と指摘。従来、中国が最も注目された市場だったが、今後はインドに目線が移る、とみている。また世界的な環境規制が強化されるなか、同社は持続可能な成長に向けた活動を強めており「市場評価を高める機会」としている。

■東京エレクトロン <8035>  17,160円  +300 円 (+1.8%)  11:30現在
 東京エレクトロン <8035> が続伸し、年初来高値を更新した。SMBC日興証券が27日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を1万9100円→2万円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、半導体製造装置の想定を上回る利益率改善などを踏まえ、18年3月期営業利益予想を2200億円→2400億円(会社計画は2160億円)に増額修正。ファンダメンタルズ面の優位性を評価している。また、19年3月期は中期計画の同利益目標である2520億円~3120億円のレンジ前倒しで到達すると予想している。

■名古屋銀行 <8522>  4,390円  +70 円 (+1.6%)  11:30現在
 27日、名古屋銀行 <8522> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.68%にあたる13万株(金額で5億6160万円)を上限に、28日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は27日終値の4320円)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■タカラバイオ <4974>  1,527円  +24 円 (+1.6%)  11:30現在
 タカラバイオ<4974>は小幅反発。同社は27日取引終了後、膵がんを対象とした腫瘍溶解性ウイルスHF10の第1相臨床試験で、26日に第1例目の被験者へHF10を投与したと発表した。この試験では、切除不能進行膵がんを対象とし、HF10と既存の化学療法を併用した際の安全性などの評価を行うとしている。

■三菱UFJ <8306>  729.5円  +8.9 円 (+1.2%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>がいずれも3日続伸と上値追い態勢をみせている。両銘柄とも米長期金利の動向との株価連動性が高い。前日の米10年債利回りは、トランプ大統領が打ち出した税制改革案などを背景に終値ベースとしては7月27日以来となる2.3%台まで上昇、これを受けてゴールドマンサックスをはじめ大手金融株が軒並み高となった。東京市場でも三菱UFJや第一生命HDなど運用環境の改善に伴う利ザヤ拡大期待が株価にポジティブに働いている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,211円  +13.5 円 (+1.1%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>が3日続伸。株価は年初来高値を更新した。石油資源開発<1662>やJXTGホールディングス<5020>も値を上げている。27日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前日比0.26ドル高の1バレル52.14ドルに上昇。米エネルギー情報局が発表した石油在庫統計で原油在庫が減少したことなどが価格の上昇要因となった。原油価格の上昇を受け、石油関連株への見直し買いが膨らんでいる。

■フジックス <3600>  2,500円  +500 円 (+25.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 フジックス <3600> [東証2]が買い気配スタート。27日、東京都台東区に保有する土地・建物の売却に伴い、固定資産売却益13.2億円が発生すると発表したことが買い材料視された。経営資源の有効活用を図るため、台東区駒形にある東京支店事務所を売却することを決定した。なお、今回の売却益発生による通期業績への影響は現在精査中とし、修正が必要な場合は開示するとしている。同社の今期最終利益予想は2400万円であることから、業績の大幅上振れを期待する買いが殺到している。1990年12月期に記録した過去最高益3.9億円を上回ることも確実とみられる。

■ユビキタス <3858>  1,145円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   11:30現在
 エヌエフ回路設計ブロック<6864>、フィックスターズ<3687>、ユビキタス<3858>など量子コンピューター関連に位置づけられる銘柄が揃って高い。これまでのコンピューターの基本コンセプトである「01」の世界から離れ、量子力学的な重ね合わせにより、スーパーコンピューターで何千年も要する演算をわずか数時間で完結するという量子コンピューターに注目が集まっている。そのなかエヌエフ回路は量子コンピューター向けに微小信号測定器などのデバイスを提供していることで先駆して株価の居どころを変えているが、これに続く形で、世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携しているフィックスターズや、米オンボード・セキュリティと量子コンピューター向け公開鍵暗号技術の国内販売総代理店契約を締結しているユビキタスなども投資資金の流入が加速している。

●ストップ高銘柄
 ダイヤモンド電機 <6895>  4,840円  +700 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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