【市況】13日の米国市場ダイジェスト:ダウ61ドル高、投資家心理の改善が進む
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウ61ドル高、投資家心理の改善が進む
13日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は39.32ドル高の22158.18、ナスダックは5.91ポイント高の6460.19で取引を終了した。昨日の株価上昇を受けてハイテク株に利益確定の売りが広がったほか、本日は相場動意材料に乏しく、売り買いが交錯する展開となった。原油相場や長期金利の上昇が好感され、引けにかけて上昇に転じた。セクター別では、エネルギーや小売が上昇する一方で商業・専門サービスやテクノロジー・ハード・機器が下落した。
ハードディスクのウェスタン・デジタル(WDC)は、東芝が半導体部門の買収交渉で、投資会社ベインキャピタルが主導する日米韓連合と覚書を締結したことで下落。携帯端末のアップル(AAPL)は昨日に複数の新製品を発表したものの、事前にリークされた内容と変わらず軟調推移。一方で、百貨店のノードストローム(JWN)は株式非公開化に向けて、投資会社が資金提供を行うとの報道を受け上昇。ディスカウントストアのターゲット(TGT)は年末商戦に向けて10万人の臨時雇用計画が明らかとなり、堅調推移となった。
国際エネルギー機関(IEA)は、欧米での需要拡大を背景に17年の原油需要見通しを上方修正した。15年以来の大きな伸びとなる可能性が指摘されている。
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■NY為替:ドル強含み、税制改革協議の進展を期待したドル買いも
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円95銭から110円69銭まで上昇し110円48銭で引けた。米国の8月生産者物価コア指数(PPI)は予想をやや下回ったものの、前月から上昇したため、米債利回りの上昇に伴うドル買いが強まった。加えて、トランプ米大統領の超党派での取り組みで、税制改革法案がまとまるとの期待感が強まりリスク選好のドル買い・円売りにも拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.1990ドルから1.1873ドルまで下落し、1.1885ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測を受けてユーロ売り・ドル買いが再燃。ユーロ・円は、131円93銭から131円26銭まで下落した。プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事が依然金融緩和政策の変更に慎重な姿勢を見せ、域内の金利先高感を受けたユーロ買いが一段落。ポンド・ドルは、1.3289ドルから1.3185ドルへ下落した。ドル・スイスは、0.9585フランから0.9661フランへ上昇した。
■NY原油:大幅続伸で49.30ドル、原油需要見通しの上方修正が好感される
13日のNY原油先物10月限は小幅続伸(NYMEX原油10月限終値:49.30 ↑1.07)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+1.07ドルの49.30ドルで取引を終えた。国際エネルギー機関(IEA)と石油輸出国機構(OPEC)は需要見通しを上方修正したことが好感されたようだ。外為市場でユーロ安・米ドル高が進行したが、特に意識されなかった。OPEC加盟国と非加盟国が2018年3月末の減産合意期限の延長について協議していることも買い材料となっていたようだ。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 24.33ドル +0.38ドル(+1.59%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.22ドル +0.47ドル(+1.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)226.56ドル +0.61ドル(+0.27%)
インテル(INTC) 36.33ドル +0.24ドル(+0.67%)
アップル(AAPL) 159.65ドル -1.21ドル(-0.75%)
アルファベット(GOOG) 935.09ドル +3.02ドル(+0.32%)
フェイスブック(FB) 173.05ドル +0.09ドル(+0.05%)
キャタピラー(CAT) 109.63ドル -1.31ドル(-1.08%)
アルコア(AA) 44.91ドル -0.09ドル(-0.2.0%)
ウォルマート(WMT) 79.86ドル +0.25ドル(+0.31%)
スプリント(S) 7.85ドル -0.05ドル(-0.63%)
《HT》
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