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【特集】萩原電気 Research Memo(1):自動車業界向けが売上高の約90%の半導体商社。自動化・電子化の恩恵は大きい

萩原電気 <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

萩原電気<7467>は名古屋を地盤とする半導体、電子部品の商社である。売上高の約90%が自動車業界向けで、トヨタ自動車<7203>グループを主要顧客に持つ。

1. 2017年3月期の連結業績
2017年3月期の連結業績は、売上高が101,755百万円(前期比9.1%増)、営業利益が3,100百万円(同2.8%増)、経常利益が3,055百万円(同4.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が2,198百万円(同14.9%増)となった。主要得意先である自動車関連企業の生産増により売上高、各利益ともに過去最高となった。営業利益は中間期時点では先行投資負担や前期の特需が消失したことなどから、前期比で減益を予想していたが、増収効果でこれらのコスト増を吸収して前期比で増益を達成した。

2. 2018年3月期の連結業績見通し
2018年3月期の連結業績は、売上高が105,000百万円(前期比3.2%増)、営業利益が3,000百万円(同3.2%減)、経常利益が2,920百万円(同4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,980百万円(同9.9%減)を見込んでいる。主要顧客の生産動向などから売上高は増加する見込みだが、IoT(Internet of Things)やM2M(Machine to Machine)のような新技術に対応して投資(主に人材への投資)を増やすことから営業利益以下は減益を予想している。

3. 自動車の電子化、各種自動化の恩恵を受け成長余力は高い
同社は単なる商社機能だけでなく、提案力・開発力を生かして企業付加価値を高めている。中長期的にも主要顧客であるトヨタグループのハイブリッド車生産増の恩恵、自動車の各種自動化(自動運転、自動ブレーキ等)の進化、さらには製造現場におけるIoTやM2Mの浸透などにより、さらに大きく成長する可能性を秘めている。

■Key Points
・自動車業界向けが約90%を占める半導体商社 ADASやIoT関連にも展開
・2018年3月期は減益予想だが、自動車生産等の状況によっては上方修正も
・中期経営計画の目標は、2020年3月期に売上高1,200億円、営業利益38億円

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《MW》

 提供:フィスコ

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