市場ニュース

戻る
 

【経済】カナダ中銀の早期利上げ観測


 カナダ中央銀行のポロズ総裁は28日、2015年に行った利下げは役割を果たしたとの見解を表明した。ポロズ総裁は米CNBCとのインタビューで、「2015年に実施した利下げはその役割を成し遂げた」との見解を伝えた。

 報道によると、利上げを検討している理由についてポロズ総裁は「余剰生産能力が使い果たされている」との見方を伝えている。同総裁は「われわれは新たな金利決定に近づきつつあり、先入観は持ちたくない」と述べており、市場関係者の間では7月12日に0.25ポイントの利上げが決定されるとの観測が台頭している。ポロズ総裁は、今年1-3月期のカナダ経済は予想外に堅調な成長を記録したと指摘しており、今後は大幅に減速することはないとの見通しを示した。

 カナダ中銀による早期利上げ観測が台頭したことから、28日の北米市場でカナダドルは1ドル=1.3117カナダドルから1.3013カナダドルまでドル安・カナダドル高に振れた。また、対円レートは一時86円33銭まで上昇し、今年2月22日以来となるカナダドル高・円安を記録した。原油安が一服していることや貿易収支が改善しつつあることから、市場関係者の間ではカナダドル・円は昨年12月15日の88円92銭に迫る可能性があるとの見方が出ている。
《MK》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均