【市況】前場に注目すべき3つのポイント~決算ピークでこう着も、決算通過の銘柄については再評価
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:決算ピークでこう着も、決算通過の銘柄については再評価
■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し
■前場の注目材料:ソフトバンク、米Tモバイルに統合提案
■決算ピークでこう着も、決算通過の銘柄については再評価
12日の日本株市場は決算ピークとなるなか、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、主要小売決算が嫌気され、同セクターを中心に売りが先行した。原油相場の上昇に加えて4月生産者物価指数が予想を上振れことが材料視されたが、NYダウ、ナスダックともに下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の19865円。円相場は1ドル113円75銭と前日からやや円高に振れている。
米国市場同様、決算発表が本格化しており、決算を受けての物色になろう。とりわけ昨夕発表した決算については、ブリヂストン<5108>に市場の関心が集まりそうである。また、昨日は決算が嫌気されたトヨタ自<7203>が売り一巡後に切り返しをみせるなか、日経平均は一時19989.94円と節目の2万円にあと一歩に迫る展開となった。トヨタ自がアク抜けとの見方になるなか、2万円目前でのこう着ではあるが、下値の堅さの方が意識されやすい。
日経平均は高値でのこう着によって日柄調整といった形状であり、結果的には押し目待ちに押し目なしである。さすがに決算発表のピークと週末要因もあって模様眺めムードが強まりそうだが、決算通過の銘柄については再評価の流れが強まりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り960万株、買い1250万株、差し引き290万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
05月01日(月):390万株の買い越し
05月02日(火):190万株の買い越し
05月09日(火):140万株の買い越し
05月10日(水):340万株の売り越し
05月11日(木):10万株の売り越し
■前場の注目材料
・NY原油は上昇(47.83、+0.50)
・米新規失業保険申請件数23.6万件、予想下回り堅調
・米4月卸売物価指数(PPI)、+0.5%
・4月街角景気、5か月ぶり改善へ
・EU、ユーロ圏経済見通しを上方修正
・トヨタ<7203>切り返しでセンチメント良好
・東電<9501>、「10年以内に原発再編」
・ソフトバンク<9984>、米Tモバイルに統合提案
・東京TY<7173>、システム統合、総投資200億円
・NTTデータ<9613>、クラウドでフィンテック連携
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:00 営業毎旬報告(5月10日現在、日本銀行)
<海外>
・特になし
《HT》
提供:フィスコ