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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~半導体関連のほか自動運転、AIなどテーマ株へ

ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより

11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:半導体関連のほか自動運転、AIなどテーマ株へ
■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の売り越し
■前場の注目材料:トヨタ自、2期連続減益、今期見通し、研究開発は1兆円維持


■半導体関連のほか自動運転、AIなどテーマ株へ

11日の日本株市場は、引き続き高値圏でのこう着となるなか、決算を手掛かりとした個別物色が中心になりそうだ。10日の米国市場は、トランプ大統領がFBI長官を解任したことで、政権運営への不透明感が強まり売りが先行。原油相場の上昇に伴い株式相場も緩やかに上昇したものの、上値の重い展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の19950円。円相場は1ドル114円30銭辺りと円安に振れて推移している。

市場に影響を与える決算では、ソフトバンクG<9984>、太陽誘電<6976>がポジティブ、一方でトヨタ自<7203>、TDK<6762>がネガティブといった反応になりそうだ。もっとも、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>が強い値動きを続けており、センチメントは明るいだろう。

その他、米国ではグラフィック用半導体のエヌビディアが17%を超える上昇となった。2017年2-4月期決算は、純利益が前年同期の2.4倍となる5億700万ドルに。主力のゲーム向けに加え、データセンターや自動運転車など人工知能(AI)関連の半導体需要が好調だった。この流れから半導体関連に物色が波及するほか、自動運転、AIといったテーマ株への広がりも期待される。また、仮想通貨市場の強い値動きを背景に、ビットコイン関連への物色も意識される。

決算本格化や日経平均の2万円目前での戻り売り圧力から、こう着感が強まろうが、先高観の強い状況であろう。押し目買い意欲の強さが意識されそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り870万株、買い860万株、差し引き10万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

05月01日(月):390万株の買い越し
05月02日(火):190万株の買い越し
05月08日(月):140万株の買い越し
05月09日(火):390万株の買い越し
05月10日(水):340万株の売り越し


■前場の注目材料

・米エヌビディアが大幅高、自動運転やAI向け好調
・シカゴ日経225先物(19950、+50)
・ナスダックは上昇(6129.14、+8.56)
・ドル円(114円25-35銭)
・NY原油は上昇(47.33、+1.45)
・米韓、対北朝鮮協力で一致、文氏が外国首脳と初協議

・東芝<6502>、米WD・CEOが本社訪問、半導体売却で打開策協議か
・パナソニック<6752>、有機ELテレビ、世界展開
・トヨタ自<7203>、2期連続減益、今期見通し、研究開発は1兆円維持
・ソフトバンクG<9984>、米携帯再編に意欲
・カルビー<2229>、中国向けにシリアル輸出、京都工場に新生産棟

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  貸出・預金動向(4月、日本銀行)
・08:50  国際収支(経常収支)(3月)  2兆5930億円  2兆8136億円
・11:00  オフィス空室状況(4月)    3.6

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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