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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~FOMCでの利上げ確実、もち合いレンジ上限突破を窺う

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:FOMCでの利上げ確実、もち合いレンジ上限突破を窺う
■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の買い越しとの観測
■前場の注目材料:東芝、東芝テック株の売却へ


■FOMCでの利上げ確実、もち合いレンジ上限突破を窺う

10日の米国市場では、注目された2月雇用統計で非農業部門雇用者数が23.5万人増と予想(20.0万人増)を大きく上振れたほか、失業率の改善も好感された。FRBがこのところ示していた楽観的な景気認識を裏付けるものとなった。これにより、FOMCでは追加利上げとなろう。織り込み済みではあるが、これまで日本株については見極めムードからこう着が続いていたこともあり、ドル高進行や米国債利回りの上昇を背景にトレンドが強まる可能性はある。

もっとも、日経平均は先週末の大幅上昇の反動もあって、週初はもち合いレンジ上限レベルでの攻防といったところか。その後、高値圏での底堅さが意識されるようだと、アク抜け後のレンジ上放れが意識されてくるだろう。日経平均は年初からのこう着で、相当煮詰まり感が台頭している。期末要因から貸株の返却に伴う、買い戻しといった需給要因も意識されやすいだろう。

また、先週のメジャーSQを含め、昨年11月から5ヵ月連続でSQ値が切り上がっている。これについては、アベノミクス相場が始まった12年11月から13年5月に7ヶ月連続して切り上がった以来、4年ぶりとなる。改めて中期的な目標値として、日経平均の2万円が意識されてくる可能性が高そうだ。

また今週は、オランダでは15日に、注目されている欧州の一連の選挙の先陣を切って議会選挙が行われる。米国では米連邦債務上限の適用停止期間が終了するほか、トランプ政権が予算概要を議会に提出する。これまでのようなサプライズがないとも言えないが、市場はサプライズからの波乱展開に対する修正の早さも目立っている。これら警戒要因が通過することで、アク抜け的な動きが意識されてこよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の買い越しとの観測

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1020万株、買い1150万株、差し引き130万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

03月06日(月):140万株の売り越し
03月07日(火):150万株の買い越し
03月08日(水):150万株の売り越し
03月09日(木):440万株の買い越し
03月10日(金):350万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(20902.98、+44.79)
・シカゴ日経先物(19445、-25)
・NY原油は下落(48.49、-0.79)
・円相場、1ドル114円80-85銭
・2月米雇用統計、23.5万人増で予想上振れ
・サウジアラビア国王来日で経済協力強化へ
・1月独経常黒字、大幅縮小へ
・2月米財政収支、1920億円の赤字へ

・三越伊勢丹<3099>、新規事業縮小、脱大西路線で多角化見直し
・東芝<6502>、東芝テック<6588>売却へ
・エーザイ<4523>、認知症薬に1200億円投資
・第一生命<8750>、健康なほど保険料安くなる医療保険開発へ


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  機械受注(1月)  -0.8%  6.7%
・08:50  国内企業物価指数(2月)  1.0%  0.5%

<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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