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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~イエレン議長証言を好感もやれやれの売り出やすい

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:イエレン議長証言を好感もやれやれの売り出やすい
■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の売り越し
■前場の注目材料:東芝、原発損失7125億円、昨年末時点で1912億円の債務超過


■イエレン議長証言を好感もやれやれの売り出やすい


15日の日本株市場は買い先行の展開になろう。14日の米国市場ではNYダウなど主要な株価指数は連日で最高値を更新している。注目されたイエレンFRB議長証言では、利上げを先送りするのは賢明でないとし、インフレ率や労働市場の改善が進めば、更なる利上げが必要になるとの認識を示した。利上げ観測の拡大を受けて米国債利回りが上昇、金融株主導で上昇している。

この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の19475円となり、これにサヤ寄せする格好から、前日の下落部分を吸収する格好になりそうだ。また、円相場は1ドル114円台に乗せてきていることも、安心感につながろう。ただし、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。昨日の下落影響とされた東芝<6502>の決算発表が延期となるなかでセンチメントが悪化。インデックスに絡んだ売りが断続的に出るなか、日経平均の下落幅は200円を超えていた。

東芝については最悪の場合は東証2部降格が警戒されやすい、機関投資家の保有株放出、ヘッジ対応で先物への売り圧力が強まる格好となり、さらにインデックス売りを誘発することになる。需給不安が強まりやすいなか、積極的な売買は手控えられそうである。イエレン議長発言を受けてリバウンドが見込まれるが、やれやれの売りも出やすいところであろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り900万株、買い720万株、差し引き180万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

02月08日(水):150万株の買い越し
02月09日(木):140万株の買い越し
02月10日(金):10万株の買い越し
02月13日(月):60万株の買い越し
02月14日(火):470万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは連日最高値更新(20504.41、+92.25)
・NY原油は反発(53.20、+0.27)
・シカゴ日経225先物(19475、+195)
・円相場、1ドル114円25-30銭
・イエレン議長、年前半での利上げに意欲
・ギリシャ、債務危機再燃

・東芝<6502>、原発損失7125億円、昨年末時点で1912億円の債務超過
・旭化成<3407>、中国で高機能樹脂生産プラント建設へ
・山崎製パン<2212>、純利益最高に
・エボラブルアジア<6191>、純利益79%増へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし


<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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