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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~イエレン議会証言控え、中小型株にシフトしやすい需給状況


14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:イエレン議会証言控え、中小型株にシフトしやすい需給状況
■外資系証券の注文動向:差し引き470万株の買い越し
■前場の注目材料:キリンHD、ブラジル子会社売却で東南アジア・豪州に集中


■イエレン議会証言控え、中小型株にシフトしやすい需給状況

14日の日本株市場は買い先行の相場展開になろう。13日の米国市場では、NYダウなど主要な指数は総じて最高値を更新した。引き続きトランプ政権が数週間のうちに発表を予定している減税策への期待が高まっており、この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の19505円だった。これにサヤ寄せする格好から、日経平均は19500円での攻防となりそうだ。

ただし、円相場は1ドル113円70銭辺りと横ばい推移しているほか、原油相場の下落もあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。イエレン議長は14日に上院銀行委員会で証言するほか、15日には米下院金融サービス委員会で、金融政策に関する半期に一度の証言を行う。市場では年内の利上げ回数を3回とする見方が後退しているほか、3月利上げはないとの見方がコンセンサスになっている。3月利上げに向けた発言をするかが注目されるなか、これを見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいだろう。

そのため、物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応のほか、トランプ物色の一角。また、テーマ株としてはフィンテック、AI、自動運転などの循環物色に向かいやすいだろう。コア銘柄から中小型株にシフトしやすい需給状況であろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き470万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り770万株、買い1240万株、差し引き470万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

02月07日(火):110万株の買い越し
02月08日(水):150万株の買い越し
02月09日(木):140万株の買い越し
02月10日(金):10万株の買い越し
02月13日(月):60万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは連日最高値更新(20412.16、+142.79)
・NY原油は反落(52.93、-0.93)
・シカゴ日経225先物(19505、+65)
・円相場、1ドル113円70-75銭
・欧州委、ユーロ圏17年成長率1.6%に上方修正
・OPEC加盟各国、減産合意守る
・米アップル最高値更新、10周年iPhoneに期待

・菱地所<8802>、大手町で高級サービスアパート
・ニプロ<8086>、ベトナム新工場に340億円投資
・三井金<5706>、通期連結最終損益を130億円の黒字上方修正
・村田製<6981>、タイで交通情報サービス
・キリンHD<2503>、ブラジル子会社売却で東南アジア・豪州に集中

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・09:00  安倍首相や麻生財務相らが出席し、衆院予算委員会で集中審議
・10:00  営業毎旬報告(2月10日現在、日本銀行)

<海外>
・10:30  中・消費者物価指数(1月)  2.4%  2.1%
・10:30  中・生産者物価指数(1月)  6.5%  5.5%

《SK》

 提供:フィスコ

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