【経済】【中国】再生可能エネで「国際協力強化」、当局が20年までの発展計画
中国国家エネルギー局はこのほど、同国の再生可能エネルギー産業に関する2020年までの発展計画を発表した。「国際協力を強化し、経済のグローバル化と世界のエネルギー転換の流れに対応していく」との内容だ。中国新聞網が2日付で伝えた。
植物由来の油や廃油から作られるバイオディーゼル油は、再生可能エネルギーの一つに位置付けられる。以前は中国でも複数のメーカーが生産していたが、過去15年間で度重なった国際原油相場の暴落によって代替需要が膨らまず、多くのメーカーが生産停止や倒産に追い込まれた。
ただ、こうした中で生き残った福建省のメーカー、卓越新能源股フン有限公司は近年、海外へのバイオディーゼル油輸出を拡大しつつある。同社は廃油からバイオディーゼル油を生産しており、現在の年産能力は10万トン余り。中国全体の生産能力の約4分の1を占める大手だ。同社のバイオディーゼル油は欧州連合(EU)の品質基準をクリアしており、昨年以降、EU諸国向けの輸出が急増中。輸出回数は過去10カ月で34回に上る。同社の売上高に占める輸出売上高の割合は60%へと拡大した。
中国当局が再生可能エネルギーの分野で国際協力を強化していく方針を示したことで、今後、卓越新能源のような企業が増えていくことが予想されている。
【亜州IR】
《SK》
提供:フィスコ