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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~トランプ物色を見極め

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

23日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:トランプ物色を見極め
■外資系証券の注文動向:差し引き20万株の売り越し
■前場の注目材料:東芝、支援に米ファンドなど10社程度が名乗り


■トランプ物色を見極め

いよいよドナルド・トランプ氏が第45代米大統領に就任した。市場ではトランプ政権の政策を見極めたいとする模様眺めムードが強まっていたが、就任式での発言というよりは、デモ隊等による混乱を警戒していた面もあった。そのため、無事にイベントが通過したことにより、一先ずアク抜けといった格好となり、改めてトランプ政権への期待感から物色意欲が強まる可能性はある。

20日の米国市場ではいったんは弱い動きをみせていたものの、就任演説後は、これまで同様の発言内容にとどまったこともあり、上昇に転じている。米国市場の落ち着きが波及する流れから、日本株市場も底堅い相場展開が期待されよう。

もっとも戻り待ちの売り圧力が次第に強まる可能性がある。想定内とはいえ、トランプ大統領は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱すると明らかにし、「米国第一主義」を宣言した。安倍首相は早期に首脳会談を行いたい旨を明らかにし、日米同盟が不可欠との認識を示しているが、政策の遅れ等がネガティブ視される局面も意識しておく必要はありそうだ。

また、20日のシカゴ日経225先物清算値は19135円だった。これにサヤ寄せするようだと、一目均衡表の遅行スパンは実線を割り込む確率が高まり、シグナルは悪化する。また、価格帯別出来高では19000-19300円辺りの商いが膨らんでいる水準を下回っており、今後戻り待ちの売り圧力が次第に強まる状況も想定される。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き20万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り500万株、買い480万株、差し引き20万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


01月16日(月):260万株の売り越し
01月17日(火):530万株の売り越し
01月18日(水):460万株の売り越し
01月19日(木):360万株の買い越し
01月23日(金):290万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(19827.25、+94.85)
・NY原油は上昇(52.42、+1.05)
・シカゴ日経225先物(19135、-25)
・円相場、1ドル114円35 -45銭
・日銀総裁、米景気拡大でドル上昇も


・東芝<6502>、支援に米ファンドなど名乗り
・鴻海、シャープ<6753>、米に液晶工場8000億円
・小野薬品<4528>、米メルク社と和解へ

☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・衆院本会議で代表質問
・月例経済報告関係閣僚会議


<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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