【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:トランプ物色、直近IPO、大納会
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
■株式相場見通し
予想レンジ:上限19700-下限19200円
来週は連休明けにより、改めて物色意欲が強まるかが注目されるところ。日経平均は続落ながらも小幅な下げにとどまっているほか、メガバンクの底堅い値動きをみると、トランプ政権に対する物色意欲の強さも窺える。参加者は限られようが、指値状況の薄い中、小さなエネルギーでトレンドが強まりやすい需給状況となる。
参加者が限られる中での年内のこう着は想定内であるが、完全に年末モードからこう着感が強まるようであれば、直近IPOなどに短期の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。ただし、市場のムードとしては、トランプ政権に対する思惑や2017年のテーマ等への物色が意識されそうだ。
2016年は英国のブレグジット、米大統領選での予想が裏切られる波乱の年だったが、トランプ政権への期待が高まるなか、海外勢の買い越し基調によって日経平均は年初来高値を更新し、2万円の大台に迫っている。足元で高止まりが続いているが、11月からの海外勢の買い越し基調が継続しているなか、需給変化がみられるまではトレンドに逆らう必要はない。信用需給では売り方の評価損益率は-15%を超えており、14年9月26日時点以来となる。
■為替市場見通し
来週のドル・円はやや底堅い動きとなりそうだ。年内は休暇モードでポジション調整主体の相場展開となりそうだが、年明け以降は日米金利差の拡大を見込んだドル買いが増えることが予想される。年末に向けてやや期待先行の動きも意識されそうだ。
■来週の注目スケジュール
12月26日(月):企業向けサービス価格指数、日銀総裁講演、安倍首相ハワイ訪問など
12月27日(火):家計調査、消費者物価コア指数、米消費者信頼感指数など
12月28日(水):鉱工業生産指数、米MBA住宅ローン申請指数、米中古住宅販売成約など
12月29日(木):米卸売在庫、米新規失業保険申請件数、米消費者信頼感指数など
12月30日(金):大納会、米シカゴ購買部協会景気指数など
《TM》
提供:フィスコ