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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~日経平均は2月高値意識、金融株と自動運転車関連に注目

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日経平均は2月高値意識、金融株と自動運転車関連に注目
■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の買い越し
■前場の注目材料:車の自動走行実用化へ、政府が大規模な実証実験





■日経平均は2月高値意識、金融株と自動運転車関連に注目


15日の日本株市場は底堅い相場展開が続こう。14日の米国市場はまちまちの展開ながらも、NYダウは連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の17700円、円相場は1ドル108円台半ばで推移している。引き続き米株高と円安が支援材料になろう。

また、トランプ政権への思惑からハイテク株が冴えないものの、金融株が堅調。前日に4-9月決算を発表したメガバンク3行はマイナス金利の影響から、7年ぶりに揃って減益となった。ただ、トランプ政権でのドッド・フランク法(金融規制改革法)の緩和期待等もあり、ADR(米国預託証券)ではいずれも上昇している。金融株の底堅い展開が安心感につながりそうである。

日経平均は前日の上昇においても、4月高値突破での達成感よりも、先高感が強く感じられる相場展開だった。短期的な過熱警戒感は意識されやすいだろうが、2月戻り高値突破を意識したスタンスとなろう。

その他、物色としてはZMPの上場承認を受けて、自動運転車関連に向かいそうである。同社株主であるFVC<8462>、マクニカ富士<3132>、ジャフコ<8595>、コマツ<6301>、ソニー<6758>、DI<4310>などに関心が集まりそうだが、保有株数が想定よりも少ないところなどは、インパクトが限られるとの見方にも。

その他、政府は、乗用車などの自動走行の実用化に向けて、自動車メーカーや研究機関などの参加を募り、来年9月頃から1年半かけて、首都高速道路や東名高速道路、それに、東京の臨海地域の一般道路などで、大規模な実証実験を行う方針を固めましたと報じられている。他の自動運転車関連への波及が意識されそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1020万株、買い1410万株、差し引き390万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


11月08日(火):200万株の売り越し
11月09日(水):80万株の売り越し
11月10日(木):50万株の買い越し
11月11日(金):100万株の売り越し
11月14日(月):320万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは最高値更新(18868.69、+21.03)
・NY原油は下落(43.32、-0.09)
・今日から「光とレーザーの科学技術フェア」開催
・車の自動走行実用化へ、政府が大規模な実証実験
・ZMP<7316>、東証が上場承認、12月19日に上場
・アース製薬<4985>、固形入浴剤の生産を17年に、16年見込み比1.5倍に増産可能に
・アデランス<8170>、米に初の女性専門店開設へ
・アシックス<7936>、VB投資のファンドを子会社として設立する
・トヨタ<7203>、米集団訴訟は和解に合意
・テンプHD<2181>、システム投資4年で約200億円を見込む、AI導入などで効率化
・旭硝子<5201>、カセイソーダ21日出荷分から値上げへ
・東電<9501>、工場電力一斉カット


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・特になし


<海外>
・09:30 豪準備銀行の11月理事会議事要旨
・ブラジル株式市場は「共和制宣言記念日」祝日のため休場

《WA》

 提供:フィスコ

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