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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3連騰・9ヵ月半ぶり高値、円安や予想を上回るGDPを好感 (11月14日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  17467.49
高値  17697.33(14:23)
安値  17455.78(09:01)
大引け 17672.62(前日比 +297.83 、 +1.71% )

売買高  25億2766万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6449億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3連騰で9ヵ月半ぶり高値
 2.米国金利上昇による1ドル=107円半ばへの円安進行を好感
 3.国内7~9月GDPも市場コンセンサス上回りリスクオンに拍車
 4.NYダウの連日最高値も後押し
 5.トヨタ、任天堂など輸出株が買われ、全体商いも活況続く

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは39ドル高と連日で最高値更新。トランプ次期大統領の政策に期待する買いが継続した。

 週明けの東京市場では、終始買いが優勢。為替の円安進行が追い風となって、寄り後に日経平均は次第高の展開で水準を切り上げた。

 14日の東京市場は、前週末の米国株市場でNYダウが小幅ながらも5日続伸と強さをみせたことや、1ドル=107円台半ばまで一段と進行するドル高・円安を背景にリスクを取る動きが継続した。外国為替市場では米国長期金利の急上昇がドル買いの動きを加速させており、東京市場では米国株高と円安という2つの追い風が意識されている。日経平均は一時300円を超える上昇で約9カ月半ぶりの高値水準を回復した。朝方に内閣府から発表された7~9月期のGDP速報値が市場コンセンサスを上回ったこともポジティブに働いたもようだ。売買代金は2兆6000億円強と、前週後半の大商いは一服したものの引き続き高水準を保っている。

 個別では、一段のドル高・円安進行を受けてトヨタ自動車<7203>が上昇、ブリヂストン<5108>も買われた。ファーストリテイリング<9983>が3連騰、任天堂<7974>も反発した。今期業績の大幅上方修正を受けてエーアンドエーマテリアル<5391>が値上がり率トップに買われたほか、同じく利益増額を好感してリンクアンドモチベーション<2170>も高い。シチズン時計<7762>、曙ブレーキ工業<7238>も値を飛ばした。東京計器<7721>、東京精密<7729>なども上昇した。
 半面、今期業績の下方修正を嫌気され東洋ゴム工業<5105>が急落、五洋建設<1893>、ロート製薬<4527>などが大幅安となった。ケネディクス<4321>、イオンフィナンシャルサービス<8570>などの下げも目立つ。ブイ・テクノロジー<7717>が軟調、アルテック<9972>も売りに押された。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、京セラ <6971> 、ファナック <6954> 、ユニファミマ <8028> 、東エレク <8035> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約79円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は塩野義 <4507> 、JT <2914> 、KDDI <9433> 、スズキ <7269> 、武田 <4502> 。押し下げ効果は約18円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は医薬品、食料品、水産・農林業のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)海運業、(2)証券商品先物、(3)ゴム製品、(4)鉱業、(5)保険業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)情報・通信業、(2)電気・ガス業、(3)建設業、(4)空運業、(5)サービス業。

■個別材料株

△ナカノフドー <1827>
 今期経常を38%上方修正。
△LINK&M <2170>
 今期経常を最高益に10%上方修正。
△ディア・ライフ <3245>
 今期経常は16%増で3期連続最高益・3円増配。
△飯田GHD <3291>
 今期税引き前を13%上方修正、配当も7円増額。
△イグニス <3689> [東証M]
 VR子会社に秋元康氏らが資本参加。
△アイフリーク <3845> [JQ]
 今期最終を赤字縮小に上方修正。
△長谷川香料 <4958>
 前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は13%増益。
△平田機工 <6258> [JQ]
 今期経常を9期ぶり最高益に29%上方修正、配当も30円増額。
△トーヨーカネツ <6369>
 今期最終を一転58%増益に上方修正、自社株買い発表も発表。
△七十七 <8341>
 1.6%を上限に自社株買いを実施。


▲ロート製薬 <4527>
 今期経常を12%下方修正。
▲洋ゴム <5105>
 今期最終を33%下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)A&AM <5391> 、(2)トヨカネツ <6369> 、(3)ナカノフドー <1827> 、(4)LINK&M <2170> 、(5)ヤマシン―F <6240> 、(6)ASB機械 <6284> 、(7)パラカ <4809> 、(8)日本電子 <6951> 、(9)東京精 <7729> 、(10)沢藤電 <6901> 。

 値下がり率上位10傑は(1)洋ゴム <5105> 、(2)東亜建 <1885> 、(3)OSJBHD <5912> 、(4)ロート製薬 <4527> 、(5)五洋建 <1893> 、(6)ライドオンE <6082> 、(7)DLE <3686> 、(8)リニカル <2183> 、(9)ゲオHD <2681> 、(10)井関農 <6310> 。


【大引け】

 日経平均は前日比297.83円(1.71%)高の1万7672.62円。TOPIXは前日比21.72(1.58%)高の1400.00。出来高は概算で25億2766万株。値上がり銘柄数は1622、値下がり銘柄数は295となった。日経ジャスダック平均は2582.67円(12.93円高)。

[2016年11月14日]

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