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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~久しぶりに3ケタの下げも波乱なく

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:久しぶりに3ケタの下げも波乱なく
■外資系証券の注文動向:差し引き40万株の売り越し
■前場の注目材料:カジノ法案審議入りへ





■久しぶりに3ケタの下げも波乱なく


2日の日本株市場は利益確定の流れが強まりそうだ。1日の米国市場では、NYダウが一時200ドルを超す下落場面をみせていた。ヒラリー・クリントン氏の私用メール問題などで大統領選挙の不透明感が強まっていることが要因。また、連邦公開市場委員会(FOMC)や雇用統計の結果を見極めたいとの思惑もあったとみられる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の17240円となり、朝方はこれにサヤ寄せする格好から売りが優勢になりそうだ。

ヒラリー氏のメール問題については、市場はまだトランプ氏を織り込む流れにはなっておらず、その中でヒラリー氏との差が再び縮まってきていることもあり、波乱の展開の可能性は意識しておく必要があった。FOMCのほか雇用統計についても見極めたいとの認識はされており、祝日を挟むことから積極的なポジションは限られていたであろう。シカゴ先物にサヤ寄せすることで久しぶりに3ケタの下げになりそうだが、波乱にはつながらないだろう。

もっとも、オーバーナイトのポジションは取りづらいなか、決算を手掛かりとした個別物色としても、速い資金回転となり、大引けにかけては利益確定の流れが強まりそうである。日銀のETF買い入れによる需給が下支えとなろうが、利食いの強さから下支え効果が限られる点には注意しておきたい。

物色は決算を手掛かりとした個別対応のほか、テーマ性ではカジノ法案審議入りからカジノ関連、政府の専門会合では、AI産業化へ工程表の概要が明らかになり、AI関連などの物色なども意識されよう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き40万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り2270万株、買い2230万株、差し引き40万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


10月26日(水):290万株の買い越し
10月27日(木):80万株の売り越し
10月28日(金):520万株の買い越し
10月31日(月):130万株の買い越し
11月01日(火):190万株の買い越し


■前場の注目材料


・NYダウは下落(18037.10、-105.32)
・NY原油は下落(46.67、-0.19)
・カジノ法案審議入りへ
・政府専門会合、AI産業化へ工程表
・日銀総裁 「物価2%」先送り

・ソニー<6758>、リストラ完了宣言
・トヨタ<7203>、コネクテッドカーを新たな収益源に
・日東電工<6988>、インフルワクチンに参入
・パナソニック<6752>、LED電球5年間保障
・ミネベア<6479>、スロバキアに新工場



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 10月マネタリーベース(前回:前年比22.7%)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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