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2016年10月18日12時00分

【特集】<話題の焦点>=無電柱化、小池知事が都議会でも意欲みせる

関電工 <日足> 「株探」多機能チャートより
 13日に終了した東京都議会では豊洲市場問題や、2020年東京五輪・パラリンピック施設見直しが審議の中心となったが、小池百合子都知事は、五輪・パラリンピック開催に向けて、バリアフリー化を進めると同時に、防災機能強化をにらんだ「無電柱化」など、公約を踏まえた都市計画の推進にも意欲を見せた。

 無電柱化は、街中に張り巡らされた電線を地中に埋設し、電柱を撤去することにより街の景観を改善する上に、震災時の電柱倒壊による2次災害を防止する効果がある。現在、電柱をなくす作業は、国と地方と電線を管理する民間企業が費用を3分の1ずつ負担して進めている。国と地方が公道の下に共同溝をつくり、民間企業がその溝に電線を通す。無電柱化率はロンドンやパリ、香港では既に100%、シンガポール93%、台北95%、ソウル46%に達しているが、日本では東京23区でもわずか7%にすぎない。

 政府・自民党は電線の地中化を加速するため、新たな法整備を含めて検討に入っている。道路や住宅地を新たに整備する際に、電力会社などに電柱の設置を認めず、電線を地中に埋めるよう求めるほか、既存の電柱も低コストの工法を普及させて、地下に直接埋めるよう促すというものだ。

 無電柱化で、ビジネスチャンスが到来する企業として、電力設備工事最大手の関電工<1942>、通信工事最大手のコムシスホールディングス<1721>が有力だ。無電柱化工事や太陽光発電関連などの社会インフラ分野の受注も順調な伸びをみせている。また、通信工事の協和エクシオ<1951>は、地下鉄駅間対策の工事や、Wi-Fi関連工事の受注が拡大を続けている。一方、電力鉄塔大手の那須電機鉄工<5922>は、電線共同溝を製造している。

 イトーヨーギョー<5287>は、浸水対策で独自開発のライン導水ブロック技術をベースにした「路面冠水抑制システム」への引き合い増加へ期待が高まる一方、道路側溝下の空きスペースに電線類を収納する「2階建て管路収納側溝」を取り扱うことから、電線地中化関連としても注目。ゼニス羽田<5289>は、道路下に設置されるスロープホール(電線共同溝)を手掛ける。虹技<5603>は、自動車用を主力に、鉄鋼向け鋳型を展開しているが、電線共同溝用鉄蓋などの鋳物も手掛けていることから、無電柱化で恩恵を受ける。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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