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【市況】<マ-ケット日報> 2016年8月10日

 10日の市場は日経平均が3日ぶりに小反落。終値は前日比29円安の1万6735円だった。前日の米国株は上げたものの円相場が上昇したことで買いの手がやや緩んだ格好に。ただ、日銀のETF買いへの期待は強く下値は浅い。市場には日銀買いのインパクトの大きさから安易に売り込めない雰囲気があるようだ。

 昨日の米国市場は主要企業の業績回復期待からダウ平均が小反発した。原油先物(WTI)の上昇で高く推移する場面があったが、原油がマイナスに転じると上げ幅を縮小させていった。取引に決め手を欠く展開ながら景気の楽観的な見通しが続いており、ナスダック指数は2日ぶりに終値ベースの最高値を更新している。さて、東京市場は日経平均が直近2日間で500円以上も上げた反動から小口売りが先行する展開に。円相場が1ドル=101円台前半まで上昇していたことも買い手を慎重にさせたようである。しかし、中頃に日銀のETF買いに関する思惑が出ると指数は一気にプラス圏へ浮上。1日に700億円以上も買った実績があるだけに日銀の動きには敏感になっている。大引けは明日の休日を控えて再び売りが優勢となったが、下値を売り込む動きは一切なく、日銀買いを支えにした安定的な相場が今しばらくは続きそうだ。本日、寄り前に発表された6月の機械受注は事前予想を上回る結果となったが、政府が基調判断を据え置いたことで買い材料とはならず。個別では決算のふるわなかったBS <5108> 、第一生命 <8750> 、Jディスプレ <6740> などが売られている。(ストック・データバンク 編集部)

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