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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ダイセル <日足> 「株探」多機能チャートより

■ダイセル <4202>  1,247円 (+211円、+20.4%)

 東証1部の上昇率トップ。3日、ダイセル <4202> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益が前年同期比7.7%増の171億円に伸びたことが買い材料視された。火工品事業で自動車エアバッグ用インフレーター(ガス発生器)などの販売が伸びたことが寄与。原燃料価格の下落や固定費削減なども増益に貢献した。営業利益150億円前後とする市場予想を上回ったことを好感する買いが殺到した。

■ホーチキ <6745>  1,242円 (+141円、+12.8%)

 東証1部の上昇率3位。ホーチキ <6745> が後場に入って急伸。同社は4日午後2時に、17年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益が3億500万円(前年同期比5.4倍)と大幅増益となったことが買い手掛かりとなったようだ。売上高は141億8800万円(同0.5%増)と小幅増益での着地となったが、原価率の改善などが利益の押し上げ要因となった。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■住友精化 <4008>  690円 (+77円、+12.6%)

 東証1部の上昇率4位。住友精化 <4008> が急伸。同社は3日の取引終了後、17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は252億5000万円(前年同期比19.8%増)、営業利益は30億900万円(同98.6%増)、純利益は10億7700万円(同2.1%増)と大幅な増収増益を達成したことが好感された。吸水性樹脂は原油価格下落による製品価格の軟化と円高の影響があるなかで、東南アジアや中国などの新興国向けの販売数量が増加している。通期業績は売上高940億円(前期比8.0%増)、営業利益80億円(同8.0%増)、最終利益52億円(同29.6%増)と従来見通しを据え置いた。

■ユナイテッド <2497>  1,498円 (+162円、+12.1%)

 ユナイテッド <2497> [東証M]が3日ぶりに急反発。同社は3日取引終了後に、17年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。スマホコンテンツ事業の伸長で、売上高が31億3500万円(前年同期比57.4%増)となったことが買い手掛かりとなったようだ。スマホコンテンツ事業の売上高は7億4600万円(同86.0%増)に拡大。ネイティブソーシャルゲーム「クラッシュフィーバー」や、子会社が手掛ける「SMART GAME」などが成長をけん引した。全体の営業損益は6500万円の赤字(前年同期は1100万円の黒字)となったが、これは大型広告投資を実施した影響が主な要因。会社側では第1四半期の営業損益は期初の計画通りで、赤字幅は計画に比べて縮小したとしている。なお、通期業績予想は合理的な算定が困難だとして公表していない。

■オカモト <5122>  1,205円 (+116円、+10.7%)

 東証1部の上昇率6位。オカモト <5122> が3連騰。3日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績見通しについて、売上高を401億円から406億円(前年同期比4.0%減)へ、営業利益を28億円から35億円(同11.8%減)へ、純利益を20億円から22億円(同45.8%減)へ上方修正したことが好感された。産業用製品の自動車内装材が北米中心に好調に推移しているほか、生活用品がコンドームをはじめとして堅調に推移していることが要因。また、生産効率の向上や業務コストの削減への取り組みも奏功した。あわせて発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高212億300万円(前年同期比3.1%増)、営業利益30億3400万円(同56.0%増)、純利益19億8700万円(同21.4%減)だった。

■旭ダイヤモンド工業 <6140>  837円 (+74円、+9.7%)

 東証1部の上昇率8位。3日、旭ダイヤモンド工業 <6140> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.76%にあたる100万株(金額で9億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月4日から9月23日まで。

■ローツェ <6323>  1,915円 (+155円、+8.8%)

 3日、東証がローツェ <6323> [東証2]を10日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。同日、東証1部への指定替えを受け、記念配当3円を期末に実施すると発表したことも支援材料。

■ADEKA <4401>  1,432円 (+115円、+8.7%)

 ADEKA <4401> が急騰。同社は4日、午後1時に17年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は47億6000万円(前年同期比6.0%増)となり、上半期計画89億円に対する進捗率は53.5%に達した。売上高は535億8900万円(同0.4%増)で着地。主力の化学品事業は情報・電子化学品がさえず減収増益だったが、食品事業がマーガリンやシートニング類の販売好調で増収増益となったことが寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■クラレ <3405>  1,357円 (+104円、+8.3%)

 4日午前、クラレ <3405> が決算を発表。16年12月期上期(1-6月)の連結経常利益が前年同期比4.7%増の336億円に伸び、従来の3.6%減益予想から一転して増益で着地したことが買い材料。主力の化学品・機能材料分野でガソリンタンク・食品包装向けエバール樹脂や、PVBフィルムの販売が好調だったことが寄与。原燃料価格の下落による採算改善も一転増益に貢献した。

■竹内製作所 <6432>  1,349円 (+99円、+7.9%)

 竹内製作所 <6432> が後場急伸。外国為替市場では対ドル、対ユーロともに後場になって円安が進行、足もとは1ドル=101円台半ば、1ユーロ=113円近辺で推移しており、輸出依存比率の高い銘柄に買い戻しの動きが強まっている。同社は海外売上高比率が9割を超えており、為替の影響を受けやすく、円安の流れと連動して上値を急速に指向するかたちとなった。

■東京応化工業 <4186>  3,105円 (+220円、+7.6%)

 東京応化工業 <4186> が3日ぶり急反発。同社は半導体フォトレジストのトップメーカーだが、足もとの需要は低調で為替の円高進行も逆風となっている。3日取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高が198億3000万円(前年同期比10.5%減)と2ケタ減収となり、営業利益は23億2300万円(同39.9%減)と大きく落ち込んだ。しかし、足もとの業績低調は事前に織り込まれているほか、今後は半導体微細化に向けた投資需要拡大の恩恵などが収益に反映されるとの見方も出ており、目先悪材料出尽くしとみた買い戻しを誘発したもよう。信用取組は買い残が枯れ切った状態で、7月29日申し込み現在の信用倍率は0.09倍と売り長が際立っている。

■スズキ <7269>  3,277円 (+210円、+6.9%)

 3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は2%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。スズキ <7269> が8月3日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比1.7%減の612億円となり、4-9月期(上期)計画の925億円に対する進捗率は66.2%に達し、5年平均の53.5%も上回った。

■ふくおかFG <8354>  384円 (+23円、+6.4%)

 3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は16%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。ふくおかフィナンシャルグループ <8354> が8月3日大引け後(15:30)に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比15.9%減の217億円に減ったが、4-9月期(上期)計画の300億円に対する進捗率は72.4%に達し、5年平均の58.8%も上回った。


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