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【市況】日経平均は反落、日銀のETF買入れインパクト見極め、アベノミクス第3幕期待で底堅い/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は反落。113.30円安の16522.47円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。1日の米国市場は、予想を下振れた7月ISM製造業景況指数や原油安が重しとなり、NYダウは6日続落だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の16450円だったこともあり、朝方はこれにさや寄せする格好から売りが先行した。

 売り一巡後はやや下げ幅を縮めているが、日銀のETF買入れに伴う需給動向や政府の大規模経済対策の内容を見極めたいとする模様眺めムードが強く、日経平均は16450-16550円辺りでのもち合いが続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは鉱業、銀行、非鉄金属、金属製品、海運、石油石炭、その他金融が冴えない。一方で、小売、ガラス土石、医薬品が小じっかり。

 日経平均は狭いレンジ内での取引をみせており、5日線や一目均衡表の転換線辺りでの攻防をみせている。ただし、上値は抑えられているものの、下値は切り上がりをみせており、押し目買い意欲の強さが窺える。ミニ三角もち合いの形状にもなりつつあり、次第に煮詰まり感が意識されてきそうだ。

 市場は日銀によるETF買入れ額の増額に対する市場への影響を見極めたいとのムードが強く、上値は抑えられているものの、下値を売り込む流れにはなっていない。インパクトが大きくなるようだと指数影響度の大きい銘柄へ短期的な値幅取り狙いの資金がシフトしやすいだろう。その他、政府の大規模な経済政策の発表が予定されているほか、明日には内閣改造が発表される。アベノミクス第3幕への期待等も膨らみやすく、押し目買い意欲は強まりやすい。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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