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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~「ポケモノミクス」と「アベノミクス」に関連する銘柄での値幅取り

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・「ポケモノミクス」と「アベノミクス」に関連する銘柄での値幅取り
・ドル・円は105円91銭付近、ドル下げ渋り、105円半ばで押し目買い
・日本電産、サイバーエージェントなど6社の目標株価変更



■「ポケモノミクス」と「アベノミクス」に関連する銘柄での値幅取り


日経平均は反落。150.21円安の16660.01円(出来高概算8億1000万株)で前場の取引を終えた。21日の米国市場では原油相場の下げが嫌気され、NYダウは10営業日ぶりに反落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円安の16560円となり、これにさや寄せする格好から利食い優勢の展開に。昨晩、日銀の黒田総裁がBBCのラジオ番組でヘリコプターマネーについて否定的な発言をしたことを受けて、為替市場で円が買われ、1ドル105円台に乗せている。発言をめぐって円相場が乱高下するなか、仕掛け的な動きに向かいやすいところ。

一方、足元で過熱感が警戒されていたこともあり、想定内の一服との見方もあるが、下値の堅さも意識されている。そのため日経平均は16600円処でのこう着が続いている。物色は「ポケモンGO」の日本配信により、「ポケモノミクス」物色が活発。セクターではその他製品、情報通信のみが上昇となっている。また、大規模な経済対策への期待から、カジノ関連の一角が堅調。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が7割を占めている。

売買代金トップは任天堂<7974>となり、既に4396億円に膨らんでいる。トヨタ自<7203>の17倍弱に膨らんでおり、「ポケモノミクス」相場一色といったところである。日経平均は3ケタの下げで推移しているが、一目均衡表の雲上限での底堅さが意識される。期待はないとはいえ、28、29日に日銀が金融政策決定会合を開くことで、これを見極めたいとする模様眺めムードのほか、本格化する決算を見極めたいとするムードも強く、こう着感の強い相場展開が続こう。

そのなかで、「ポケモノミクス」や経済対策への期待による「アベノミクス」に関連する銘柄での値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は105円91銭付近、ドル下げ渋り、105円半ばで押し目買い

22日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開となった。日本株の下落でドル売りが強まったものの、105円台半ばで押し目買いが観測された。ドル・円は、105円後半で寄り付いた後、国内勢による買いが入り106円26銭まで上昇。その後、日経平均株価の前日比200円超の下落を受けドルは105円57銭まで値を下げた。ただ、この水準では個人を中心とした押し目買いが観測され、下げ止まったようだ。

ランチタイムの日経平均先物は弱含んでおり、ドルは午後の取引でも売りが出やすい見通し。ただ、午前同様、下値では押し目買いが期待されるため、アジア市場では105円を割り込むほどの大きな下げは想定しにくい。

ここまで、ドル・円は105円57銭から106円26銭、ユーロ・ドルは1.1021ドルから1.1033ドル、ユーロ・円は116円40銭から117円13銭で推移した。

12時25分時点のドル・円は105円91銭、ユーロ・円は116円73銭、ポンド・円は140円06銭、豪ドル・円は79円05銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・日本電産<6594>、サイバーAG<4751>など6社の目標株価変更
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位ファナック<6954>、2銘柄で日経平均を約47円押し下げ
・「Pokemon GO」の日本配信開始を受けて関連銘柄が動意

・菅官房長官
「総合的、大胆な経済対策は財政当局を含め対応の努力をしている」

・稲田自民党政調会長
「政府の経済対策は規模感が出ていない」

・テックファーム<3625>、イトーヨーギョ<5287>、AppBank<6177>などがストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます


☆後場の注目スケジュール☆


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・特になし

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 提供:フィスコ

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