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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ブレグジット・ショック前の水準を意識

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:英国のEU離脱を巡る国民投票の結果を受けた急落前水準を意識
■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し
■前場の注目材料:MRJ、欧州企業から初の受注で合意



■英国のEU離脱を巡る国民投票の結果を受けた急落前水準を意識

12日の日本株市場は買い先行で始まり、日経平均は節目の16000円を捉えてくることになろう。11日の米国市場では、先週の雇用統計が引き続き好感され、米経済に対する楽観的な見方などから買いが先行し、S&P500指数は約1年2ヶ月ぶりに最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比360円高の16070円となり、これにさや寄せする格好からのギャップ・アップで始まろう。

その後は政策期待が高まるなか、強弱感が対立しやすいと考えられる。まずは16000円固めから、英国のEU離脱を巡る国民投票の結果を受けた6月24日の急落前の水準である163300-164000円処を意識してくるかが注目されるところであろう。為替市場では円相場が1ドル102円台後半とやや円安に振れて推移していることも安心感につながる。大陰線を吸収してくる流れとなれば、買戻しの流れが強まるほか、海外勢による買いなども意識されてくる。

なお、やや警戒しておきたいのが、12日はフィリピンが申し立てていた南シナ海の領有権を巡る仲裁手続きについて、オランダのハーグ仲裁裁判所が判決を下す予定。判決自体に法的拘束力はないが、同海域の領有権を主張する中国に不利な判決となった場合、国際社会からの圧力を受けることは確実で、米国やアジア諸国との緊張が高まる恐れがある。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り600万株、買い820万株、差し引き220万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


7月05日(火):130万株の売り越し
7月06日(水):430万株の売り越し
7月07日(木):160万株の売り越し
7月08日(金):160万株の買い越し
7月11日(月):210万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18226.93、+80.19)・NY原油(44.76、-0.65)
・S&P500が最高値更新、1年2ヶ月ぶり
・北朝鮮 米国との接触ルートを遮断
・MRJ、欧州企業から初の受注で合意
・シンガポールで世界最大級の水ビジネス展示会
・英首相、メイ内相の就任確実に
・任天堂ADR、12%超の上昇「ポケモンGO」好調
・英で世界有数の航空ショー
・南シナ海巡る仲裁裁判 きょう判断へ
・LINE<3938>、仮条件上限の3300円
・マツダ<7261>、ピックアップトラックの自社開発・生産から撤退


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 6月企業物価指数(前年比予想:-4.2%、5月:-4.2%)


<海外>
・10:30 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(シドニー)

《WA》

 提供:フィスコ

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