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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:ダウは19ドル安、軟調な原油相場を嫌気

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:ダウは19ドル安、軟調な原油相場を嫌気

NYダウ       ナスダック
終値 :17985.19  終値 :4958.62
前日比:-19.86    前日比:-16.03
始値 :17969.98  始値 :4954.15
高値 :18005.22  高値 :4965.49
安値 :17915.88  安値 :4940.55

9日の米国株式相場は下落。ダウ平均は19.86ドル安の17985.19、ナスダックは16.03ポイント安の4958.62で取引を終了した。アジア・欧州株が概ね全面安となり売りが先行。週間新規失業保険申請件数が予想より減少し雇用情勢への懸念が後退したものの、原油相場の下落が重しとなり軟調推移となったが、引けにかけて下げ幅を縮小した。セクター別では、公益事業や食品・飲料・タバコが上昇する一方で銀行や各種金融が下落した。

原油相場の下落を受けて、NRGエナジー(NRG)やチェサピーク・エナジー(CHK)などエネルギー関連会社が軟調推移。利上げ観測の後退でJPモルガン(JPM)やゴールドマンサックス(GS)などの金融各社が軟調推移。一方で、ビジネス向けSNSのリンクトイン(LNKD)やインターネットラジオのパンドラ・メディア(P)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け上昇。

電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、国家道路交通安全局(NHTSA)が「モデルS」の安全性を巡る欠陥について調査していることが報じられ、下落した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル・円は107円12銭、ドラギECB総裁が長期の低成長を警告、ユーロ安

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円39銭へ下落後、107円18銭まで上昇し107円12銭で引けた。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが見送られるとの観測を織り込むドル売りが優勢となった。ドラギECB総裁がユーロ圏各国の改革が先送りされた場合、経済に恒久的な打撃を与えると警告したことがリスク回避の円買いを促した。しかし、米先週分新規失業保険申請件数が予想外に減少したことや、米4月卸売在庫が予想を上回ったためドルは下げ止まった。

ユーロ・ドルは、1.1353ドルから1.1306ドルへ低下し1.1316ドルて引けた。ドラギECB総裁のユーロ圏経済に対する警告を嫌ったユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、120円33銭へ下落後、121円35銭へ上昇した。ポンド・ドルは、1.4508ドルから1.4448ドルへ下落。ドル・スイスは、0.9610フランから0.9656フランへ上昇した。


■NY原油:反落で50.56ドル、対ユーロでのドル高きっかけに利食い売り広がる

NY原油は反落(NYMEX原油7月限終値:50.56↓0.67)。50.23ドルを安値に、いったん50.87ドルまで上昇した。前日51ドル台に乗せ、9日の時間外取引では一時51.67ドルまで上昇していたが、欧州市場序盤辺りからのユーロ安・ドル高の進行をきっかけに、利益確定の売りが強まったもよう。

ユーロ安・ドル高の背景には、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が講演で、「各国の改革が先送りされた場合、経済的代償をはらうことになる」と警告したことがあるとの見方。ユーロ・ドルはNY市場で1.1306ドルまで下落し、今週のユーロ安値をつけた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  14.19ドル -0.24ドル(-1.70%)
モルガン・スタンレー(MS) 26.08ドル -0.46ドル(-1.73%)
ゴールドマン・サックス(GS)153.24ドル -1.40ドル(-0.91%)
インテル(INTC)      31.94ドル +0.05ドル(+0.16%)
アップル(AAPL)      99.65ドル +0.71ドル(+0.72%)
アルファベット(GOOG)   742.52ドル -0.41ドル(-0.06%)
フェイスブック(FB)    118.56ドル +0.17ドル(+0.14%)
キャタピラー(CAT)     77.16ドル -0.95ドル(-1.22%)
アルコア(AA)       9.84ドル -0.05ドル(-0.51%)
ウォルマート(WMT)     71.09ドル -0.19ドル(-0.27%)
スプリント(S)       3.81ドル -0.01ドル(-0.26%)

《NO》

 提供:フィスコ

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